ピエール・ガスリーは8列目15番手から、ブレンドン・ハートレーは9列目17番手からのスタートとなった日曜日のトロロッソ・ホンダ。F1第15戦シンガポールGPの舞台であるマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットは、オーバーテイクが難しい。
予選で11番手以下に終わったトロロッソ・ホンダは、2台そろって最も軟らかいハイパーソフトタイヤを装着するという賭けに出た。
Q3に進出したトップ10からスタートするドライバーは、Q2でベストタイムをマークしたハイパーソフトでスタートすることがすることが義務付けられている。
そのため、スタート時に装着するタイヤを自由に選択できる11番手以下のドライバーは、ハイパーソフトよりも1ランク軟らかいウルトラソフトタイヤを装着するのがオーソドックスな戦略だった。実際11番手以下からスタートした10台のうち、トロロッソ・ホンダの2台以外でハイパーソフトを選択したドライバーはいなかった。
そのギャンブルはスタートでポジションを上げるという目的を果たした。ガスリーは15番手から12番手、ハートレーも1つ順位を上げた。
しかし、61周という長丁場を考えると、レース戦略面で組み立てが難しくなるという弱点も抱えていた。そのため、ハートレーは3周目に緊急ピットインしたセルゲイ・シロトキン(ウイリアムズ)を除くと、全体で最も早い14周目に1回目のピットストップを行い、36周目に2度目ピットイン。ハイパーソフトでスタートするというギャンブルを結果に結びつけることはできなかった。
「今日は賭けに出て、早めにピットインすることにした。でも、あまりうまくいかなかった」(ハートレー)