前日の予選とは打って変わって、強い陽射しが照りつける中で迎えたマレーシアGPの決勝。気温は33度、路面温度は52度まで上がっている。使用義務のハードタイヤを含め、各タイヤはこの暑さではデグラデーションの増大が予想され、どのようにマネージメントするかが鍵になる。しかし開催時期が春から秋に動いたことで、以前のような激しいスコールの心配はない。
フェルナンド・アロンソはパワーユニット交換で計45グリッド降格ペナルティを受けていたが、予選で本格的な走行をせず22位に終わったため結果通りの最後尾グリッドからスタートすることとなった。
フォーメーションラップでフェリペ・マッサが「スロットルが機能しないよ!」と発進できずピットレーンスタートに。ポールポジションのルイス・ハミルトンは、依然としてクラッチに不安を抱えたままのスタートだったが好加速で首位を守った。
その後方で好加速を見せたセバスチャン・ベッテルがターン1でマックス・フェルスタッペンのインを突くが、両者はタイヤをロックさせて止まりきれず、ベッテルが2位ニコ・ロズベルグに追突して左フロントを壊しリタイア。ロズベルグもスピンして最後方まで下がってしまった。「何処にも行き場所がなかった」と訴えるベッテルに対しフェルスタッペンは「セバスチャンはクレイジーだ、バカみたいにメルセデスAMGに突っ込んでいったんだ!」と断じた。