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F1 ニュース

投稿日: 2022.07.19 19:21
更新日: 2022.07.19 19:32

3年ぶりのF1日本GPに向け「皆さんと一緒に盛り上げるための企画」を準備中/ホンダモビリティランド田中薫社長インタビュー

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F1 | 3年ぶりのF1日本GPに向け「皆さんと一緒に盛り上げるための企画」を準備中/ホンダモビリティランド田中薫社長インタビュー

 2022年F1第11戦オーストリアGPが開催されたレッドブルリンクをホンダの首脳陣が訪れた。そのなかのひとりがホンダモビリティランド株式会社の田中薫社長だ。3年ぶりの開催が予定されているF1日本GPのチケット発売を前に、ファンとともにグランプリを盛り上げるための企画や、F1関係者の入国に関する現状などを語った。

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──いよいよ、7月24日から日本GPのチケットが発売されますね。

田中薫社長(以下、田中社長):そうですね。通常だといつも3月くらいにお知らせして、5月くらい、グランプリが行われる5カ月くらい前から発売していたのですが、いまはまだ新型コロナの状況が不透明なので、さまざまな状況を注視しつつ、確実なタイミングで、かつお客様の予定を考えると2カ月と少し前がギリギリかなと。

──昨年は夏に急速に感染状況が悪化して発売まで至りませんでした。

田中社長:そうです。一度発売してしまうと、もし開催できなくなった場合や内容を変更せざるを得なくなった場合に、お客様に大変なご迷惑をおかけすることになります。したがって、まずはF1関係者の入国の見通しが立ってから、発売しようと考えていました。また、昨年は収容人数の上限などイベント開催基準の変化も見通しが立てにくく、不確定要素が非常に多かったことも発売がなかなかできなかった要因になっていました。

──3年ぶりの日本GP。今年はどんな日本GPになりますか。

田中社長:今年は鈴鹿サーキット開場60周年なので、鈴鹿60周年の雰囲気をお客様のなかでF1と合わせて楽しんでいただける企画を考えています。たとえば、すでに「鈴鹿サーキット開場60周年記念インタビュー~『私と鈴鹿サーキット』」という企画(https://www.suzukacircuit.jp/motorsports_s/feature/interview/)(https://www.suzukacircuit.jp/f1/special/interview.html)を私たちのホームページで展開しています。まずは、これを読んでいただき、鈴鹿サーキットで楽しむための準備を始めていただければと思いますが、この他にも皆さんと一緒に盛り上げるための企画を準備していきたいと思います。

ホンダモビリティランド田中薫社長インタビュー
2019年のF1日本GP日曜日の様子

──今年はC席すべてがオラクル・レッドブル・レーシング応援席、スクーデリア・アルファタウリ応援席として設定されました。

田中社長:今年はホンダさんがタイトルスポンサーになっていただきました。ホンダF1のラストイヤーだった昨年もそのはずだったのですが、今年もホンダさんがタイトルスポンサーとなったので、ホンダモビリティランドとしてもホンダさんと一緒に盛り上げていこうと。3年前の2019年は、ホンダ応援席という形でご用意させていただきましたが、今年はレッドブル&アルファタウリの応援席という形で1コーナーを曲がった先のC席を両チームの応援席として販売します。

──2019年にホンダの旗がたくさんはためいていた、あそこですね。

田中社長:2019年は、マックス(・フェルスタッペン)がスタート直後にホンダ応援席の前でシャルル・ルクレール(フェラーリ)と接触して、スピン。今回はそうならないようにと、祈るのみです。

ホンダモビリティランド田中薫社長インタビュー
2019年F1日本GP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

──昨年は期限までに関係者の入国が確実な状況にならなかったために、中止となりました。現在はどういう状況ですか?

田中社長:今年(インタビューが行われた7月10日時点)は世界的に感染状況がだいぶ落ち着いていて、日本入国に際してはほとんどの国がいわゆる青色の区分になっています。これはワクチン3回目接種の有無によらず、入国時検査を実施せず、入国後の自宅等待機を求めないことになっていますから、基本はこの基準に基づいて入国手続きを行う方向で話は進んでいます。

──昨年はもしグランプリを開催したとしても、感染状況を鑑みて完全バブル方式でやる方向でした。入国は関西国際空港と中部国際空港にチャーター便で来て、そこから専用バスで指定したホテルに入って、ホテルとサーキット以外には出ない、いわゆる完全バブル方式でやろうとしていました。今年どうなりそうですか?

田中社長:現状、そこまでの制限は見込んでいません。というのもほとんどの国が青色になっていますから、入国時に接種証明もいらないし、到着時の検査もいらないし、入国後の自宅等待機の必要もありません。したがって、それを上回るような防疫措置はしません。ただ、青色ではない黄色とか赤色の区分、例えば黄色に区分されている国であるポルトガルやアンドラ、バチカン市国に入国の2週間以内に滞在していた場合は防疫措置の対象となります。

──今年はシンガポールGPと2週連続開催です。シンガポールは青色なので、そこから直接、日本に入国する分には問題ない?

田中社長:いや、日本入国の2週間前まで遡らなければならないので、シンガポールに入国する1週間以内に黄色の国にいたとすると、日本への入国後には制限がかかることになります。ただ、F1関係者はすでにそういうことを皆さん理解し合って、お互い協力しながら開催しましょうというということで確認は取れています。

──7月に入って、感染者が増えています。ただ、皆さんコロナと3年間付き合ってきて、もうパニックになるような状況ではないようにも見えます。

田中社長:確かに感染者数はこのところ急速に増えてきていますが、重症者とか重症化率は感染者数と同じようには増えていません。また、感染者数は世界的にも増加傾向にありますが、このオーストリアも含めて、日本以外のほとんどの国は出入国に関してオープンにして、経済再開を優先しています。日本もその方向を表明しているようなので、このままの状況であれば、開催できるのではないかと思っています。

──チケットの販売も制限を設けないで行うということでよろしいんでしょうか?

田中社長:そうですね、いまのところ特別な制限は設けていません。

──ありがとうございます。3年ぶりの日本GP、楽しみにしています。


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