3月10日に開催されるSCBストックカー・ブラジルの開幕戦で、F1引退以来初のレースとなるフェリペ・マッサが、国際的なゲストが多数参戦する開幕イベント、“レース・オブ・ダブルス”向けのフォトセッションを持った。また、ニコ・ミューラー、ロビン・フラインス、ルチアーノ・ブルティなどのビッグネームの参戦も相次いで発表されている。
1度の引退撤回を含め、2017年シーズン限りで15年間のF1生活に別れを告げたマッサは、ウイリアムズFW40メルセデスのシートを降りて以降初となる、本格レーシングカーのコクピットに収まった。
今回のセッションは公式なテストではなく、SCB開幕戦を配信するブラジル国営TVのプロモーション撮影を主とした場ではあったものの、マッサ自身がドライブするシムド・レーシングのマシンとレーシングスーツがお披露目されることとなった。
今回2年ぶりの復活開催となるレース・オブ・ダブルスには、シリーズにレギュラー参戦するドライバー陣に加え、各マシンに1名ずつのゲストドライバーを招聘。2名のペアでレースを戦う耐久要素を持たせた名物イベントとなっている。
そのゲストドライバーには世界各国のシリーズで実績を持つ名手が数多く招待され、マッサは5度のシリーズチャンピオン獲得経験を持つ“帝王”カカ・ブエノとコンビを組む。
「こうしてサンパウロに戻ってこれたことは本当に素晴らしい。そして来週には多くのストックカー・ファンの前でレースを戦える。なんてファンタスティックなんだろう。まだマシンの正当な評価はできないけど、きっと素晴らしいに違いない」と笑顔で語ったマッサ。
「いずれにせよ、旧知の親友であるカカと組めるのはとても楽しみだ。もちろん、彼との身長差を考えると僕には乗り込む時にシークレット・シートが必要だけどね(笑)。あとカカには、僕のためにオーバーテイク・ボタンを全部残しておくように言わないとね!」
加えて、開幕戦の新たなゲストとしてプラティ-ドナドッツィ・チームからオリバー・ジャービス、ジェイミー・グリーンのDTMドイツツーリングカー選手権のアウディスポーツ・コンビ参戦が確定したほか、2017年ドライバーズランキング2位の実力者、チアゴ・カミーロのペアには、同じくDTMでアウディをドライブするニコ・ミューラーが招待された。
イピランガ・レーシングのサテライトであるイピランガ・マシアスに所属するカミーロは、これまでのダブルス戦で長年ディ・グラッシをペアに起用してきたが、今季からそのディ・グラッシがHEROモータースポーツからフル参戦を決めたため、初めてのペアリングとなった。
「ニコのキャリアは僕らにとってとても心強いものだ。若くプロフェッショナルで、DTMではポールポジションを獲得できる速さもある。さらにWorldRX世界ラリークロスやフォーミュラEにも挑戦する多様性を備えていて、異なるマシンへの順応性も高い。それは僕らのレースにとって大きな武器になる。彼への期待はとても高いよ」と、カミーロ。