TCR規定ツーリングカーの最高峰カテゴリー、WTCR世界ツーリングカー・カップは、12月16日に開催されたWMSC(世界モータースポーツ評議会)で2021年のレースフォーマット変更を承認し、週末2ヒート制の採用を決定。同時に、史上初の女性ドライバー向けタイトルを制定した。
変則的カレンダーを強いられた2020年は週末3ヒート制を導入したWTCRだが、全8戦のスケジュールを予定する2021年に向けては、イベントごとに2ヒートのフォーマットを採用することを決めた。
このうち、週末のレース2はドイツ・ニュルブルクリンク北コース、ノルドシュライフェでのイベントを除いて、サーキットの全長に応じてレース1より2~3周長く設定される。一方、1ラップが約25kmとなるノルドシュライフェでは、両ヒートともに決勝3ラップで争われる。
レースウイークエンドは、通常45分と30分の2回のフリープラクティスセッションで始まり、その後に1回の予選セッションが続く形式に。この予選は同様の理由でドイツ・ラウンドを除き、全部で3つのセッションが内包される。
この40分間の予選は中断されることなくノックアウト・フェーズが進行し、Q1とQ3終了時には最速の上位5名に5-4-3-2-1ポイントを付与。ニュル戦ではこのシュートアウト方式を採用せず、セッション完了時に10-8-6-4-2ポイントが与えられる。
また、FIAが推進する“Women In Motorsport”活動の一環として、WTCRとして初の女性ドライバー対象のタイトルを制定。オンラインで協議されたWMSCでは、この女性ドライバーズタイトルは獲得ポイントに応じたスタンディングスにより年間タイトル獲得の権利を有するが、1戦につき年間登録の女性ドライバー3名がエントリーしている場合にのみ有効に。もちろん、その際の獲得ポイントはWTCRのオーバーオールでの戦績にも反映される。