更新日: 2018.02.17 09:28
【今宮純】ハンガリーGPドライバー採点&短評
今宮純氏が独自の視点でドライバーを採点。F1第10戦ハンガリーGPの週末を通して、20人のドライバーから「ベスト・イレブン」を選出。レース結果だけにとらわれず、3日間コース上のプレイを重視して採点する。(最高点は星5つ☆☆☆☆☆+)
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☆ 故ジュール・ビアンキ
異例ですが、走ってはいない彼に捧げます──。ビアンキは全ドライバーの心の中にいましたから。7月17日に亡くなるまで見守ったご家族に、ここでお悔みを申し上げます。GTで活躍した祖父マウロさん、1968年ル・マン24時間優勝とモナコGP3位入賞の伯祖父ルシアンさん(翌年ル・マンのテスト中に事故死)。彼がカートからステップアップしてきたとき、ビアンキ家の血筋をあらためて思い出しました。20年ぶりに勝てる可能性を秘めたフランス人でした。合掌。
☆☆ ロマン・グロージャン
ジャン-エリック・ベルニュ、シャルル・ピック、ビアンキたちはフランス若手「同期の桜」で、現在F1には彼ひとり。チームが深刻な経済状態にあり、ルノー買収問題も複雑に絡まりルーティンのレース準備にも支障が。タイヤ供給も金曜にやっとという状況だった。レースに集中することが難しいなか、終盤懸命にメルセデス2台に対抗して7位。彼自身ひそかに来季をにらみウイリアムズに接近中だとか……。
☆☆ ニコ・ヒュルケンベルグ
さまざまな「物損事故」が発生。金曜にペレスがリヤサスペンション破損、日曜に彼のフロントウイング脱落。他チームでもヘッドレストがゆるんだり、ノーズカメラが落ちたり、これらは縁石形状に起因する事象ではないか。ハンガロリンクの縁石は他と違い凹凸状の“洗濯板”みたいになっている。そこを通過するときマシン全体が共振しているのがスローVTRで映し出された。それはともかくスタート直後、またまた5番手にアップ。4戦連続入賞を目指す最中の事故。1992年ミハエル・シューマッハーのリヤウイングが外れた事故を思い出した。ヒュルケンベルグはタフだ──。