シューマッハー、タイヤを批判。ピレリが反論

　ミハエル・シューマッハーは現在のピレリF1タイヤのせいでドライバーはプッシュして走ることができないと批判、ピレリがそれに反論した。

　バーレーンGP後、シューマッハーは、今のF1ドライバーたちはタイヤを労わりながらのレースを強いられ、全力で走ることができないと述べた。
　バーレーンは特にタイヤに厳しく、ほとんどのドライバーが決勝で一番重要なのはタイヤのマネジメントであると述べ、決勝のために予選アタックをセーブする戦略も多く採られた。

「僕が一番不満に思っているのは、皆、タイヤを持たせるために、ドライバーの限界、それから特にマシンの限界以下で走らなければならないということだ」とシューマッハーはBBC Radio 5に対して語った。
「僕は、タイヤがこれほど大きな役割を担うべきか、タイヤはもう少し長く持つべきなのではないかという問題に目を向けているだけだ。セーフティカーに先導されているようにゆっくり走るのではなく、通常のレーシングマシンのスピードで走れるようにね」

　ピレリのモータースポーツディレクター、ポール・ヘンベリーは、シューマッハーは冬季テスト中にはタイヤに満足していると述べていたため、今回のコメントには驚いたと述べた。
「ミハエルのような経験豊富なドライバーからそういう発言が出るとは残念だ」とヘンベリー。
「他のドライバーたちはその仕事をうまくやり、タイヤをきちんと機能させている。彼は冬季テストの間にはタイヤにとても満足だと言っていた。だがどうも意見を変えたようだ」

　シューマッハーは、チームの大多数が自分と同じ意見であるはずで、ピレリはタイヤへのアプローチを変えるべきだとも述べている。
「この状況には満足していない。今後どうなるかを見ていく必要がある」
「これが1台だけの問題なのであれば、僕らの対処の仕方のせいだと言えるだろう。でもこれは、ひとりかふたりの例外はあっても、基本的には全員の問題だ。全体の80パーセントが同じ問題を抱えているなら、タイヤサプライヤーはそれについて検討するべきだ」