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スーパーGTニュース

投稿日: 2012.10.16 00:00
更新日: 2018.02.23 13:38

スーパーGT、DTMとの車両規則統一に向け契約締結


 スーパーGTを運営するGTアソシエイションは16日、DTMドイツツーリングカー選手権を運営するITR(インターナショナル・ツーリングカーレーシング・アソシエイション)と東京都内で記者発表会を行い、2014年以降スーパーGT500クラスとDTMとの間で車両規則を統一化することに向け、契約締結を行った。

 2009年からスーパーGTとDTMドイツツーリングカー選手権との間で進められているGT500マシン/DTMマシンとの車両規則統合に関する協議。これまでさまざまな紆余曲折を経てきたが、ついに2014年に向け、両者の間で車両規則を統一するための契約締結が行われることとなった。

 レクサス、ホンダ、ニッサンという3メーカーが参戦しているスーパーGT500クラス、そしてメルセデスベンツ、アウディ、BMWというドイツの3メーカーが戦うDTM。この両者がマシン製作に向けた車両規則を統一することで、両シリーズに日本、ドイツのメーカーが出場することへのハードルが下がるほか、部品などを共通化することでコストダウンを実現することができる。

 14日に行われた記者会見では、GTアソシエイションの坂東正明代表、ITRのハンス-ベルナー・アウフレヒト代表、JAF、ドイツの自動車連盟にあたるDMSBが出席し会見。合意書にサインを行い、2014年からこの統一車両規則に則って製作された車両は、GT500、DTMの双方のカテゴリーに出場できると明らかにした。

 GTアソシエイションの坂東代表は、「今年から我々GTAがプロモーターとして、ITRとの調整業務を引き継ぎ、ようやく合意に至った。本日ここにその発表のはこびとなったことを心から喜んでいる」と語った。

「DTMに代表されるとおり、モータースポーツ発祥の地であるヨーロッパでは、そこに参画する自動車メーカーがレースを自社製品のマーケティング、プロモーションのツールとして活用している。ITRとのコラボレーションによって、日本のメーカー各社がこのヨーロッパ方式を一層強く意識し、それを実行できる体制を作られることをGTAは期待している」とコメント。

 また、アウフレヒト代表は「このプロジェクトの実現は、アウディ、BMW、メルセデスベンツ、トヨタ、ニッサン、ホンダという参入しているマニュファクチャラー各社、およびDMSBとJAFという団体の協力なしには成し得なかっただろう」と語る。

「モータースポーツの歴史の中でも画期的なこの出来事が、コストの劇的な低減に寄与するだけでなく、安全性の向上、そしてマニュファクチャラーとチームに等しくチャンスが与えられ、世界中の何百万ものファンの目を引きつけて離さないレースの創出へつながるものと、私は信じている」と語った。

 締結された2014年からの新GT500車両規定は、2012年からのDTM車両規則と全長、全高、全幅、ホイールベース、タイヤサイズ等はすべて共通。モノコックもDTMで使用されているものと同サイズだが、GT500は日本製のものを使用する。また、フロントスポイラーやアンダーフロア、リヤディフューザー、ウイング、主要部品も共通化された。

 GT500とDTMで異なる点は、エンジンがDTMはNA4リッターV8なのに対し、スーパーGTは2リッター直4ターボを使用。GT500はドライバー交代があるため給油口、排気管の位置を変更する。また、GT500のタイヤはマルチメイクなのはこれまで同様だ。なお、GT500、DTMともすべて左ハンドルになる。


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