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ル・マン/WECニュース

投稿日: 2015.03.29 00:00
更新日: 2018.02.17 06:57

トヨタ、WECテストは5〜6番手も「大体想定通り」


 WEC世界耐久選手権の公式テスト前日に2015年型のTS040ハイブリッドを発表し、念願のル・マン24時間制覇とシリーズ連覇を目指して開幕前のポールリカールテストに臨んだトヨタ陣営。2日間で合計5セッションの総合ベストタイムでは、ポルシェ2台、アウディ2台に続く5〜6番手に終わったが、2週間後の開幕に向け、仕上がりは順調と言えるのだろうか?

「他車のラップタイムは、だいたい想定どおりです」。そう語るのは、トヨタ自動車の村田久武モータースポーツユニット開発部長だ。

「マシンのシステム上、ポルシェの一発が速いのは昨年からで、これはしょうがない。自分たちも『予選シミュレーションをやれば39秒台は出るよね』と話していました(トヨタのベストタイムは1号車の1分39秒9)」と、順当なリザルトであると説明する。

 トヨタは初日、1号車がロードラッグ仕様、2号車がハイダウンフォース仕様で走行したが、2日目はそれを入れ替えている。

「今回はシルバーストンとスパとル・マンのエアロを、2日間で順番に試していました。しかもタイヤの種類もいくつもあり、さらに気温の変化に対してどのタイヤが適正か、タイヤがタレてきた時はどうか……と山ほどメニューがあったので、それを粛々とこなしていた感じです」と、2.7秒というベストタイムでのポルシェとの差については、それほど気にしていない様子だった。

 2日目午後のセッション終盤には、LM-GTEプロクラスのフェラーリと交錯しそうになったマイク・コンウェイ駆る2号車が、縁石にマシン底面を打ちつけてストップ。マシンから煙を吐く姿も目撃されたが、「マシンが縁石の上に落ちてしまい、ちょうどフロントのモーターの部分を縁石が直撃する形になって壊れてしまった。この4年間で初めてのこと」(村田部長)と思わぬ災難に見舞われたほか、2日目の午前中にはマシンにオイル漏れが見つかった1号車が貴重な走行時間を失ってしまう場面もあった。