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F1ニュース

投稿日: 2009.11.06 00:00
更新日: 2018.02.15 16:19

バタネン「ルノーが撤退を考えるのももっともなこと」。F1の現状とFIAを批判


 FIA会長選に敗れたアリ・バタネンが、F1は最近論争や訴訟などネガティブな話題でしか知られておらず、ルノーが今後のF1活動について検討を行っているのももっともなことだと述べ、F1を今のような状況にしたFIAの古い体質を批判した。

 今週水曜、ルノー社はパリで緊急取締役会議を行い、今後のF1活動について話し合ったと言われている。彼らが参戦を継続するのか、エンジン供給のみで活動を続けるのか、即時に完全撤退をするのかの発表はまだ行われておらず、ルノー社CEOであるカルロス・ゴーンは、発表は年内には行うとだけ述べている。
 成績不振のシーズンを送ってきたルノーF1チームは、“シンガポールゲート”という大スキャンダルによって名声が地に落ち、タイトルスポンサーが離脱、ナンバー1ドライバーのフェルナンド・アロンソの移籍も決まり、ルノーがF1撤退を考えても不思議ではない状況なのは確かだ。
 バタネンは、ルノーが撤退を考えるのももっともだと述べたが、撤退するとすれば理由は不況ではなく、今のF1の状況が悪いのだと主張した。

「状況をよく考えれば、ルノーが正しいことが分かる」とバタネンはCNNに対してコメントしている。
「彼らは大手国際企業であり、マックス・モズレーが言うような“まぬけ”などではない。彼らはF1の統治に心底失望しているのだ」
「F1がポジティブなニュースで知られるスポーツであり、マーケティングやプロモーションにおいて有効な手段であるなら、(ルノーは)FIAのこの選手権にとどまるだろう。しかし最近のF1のニュースは論争、危機、訴訟に関するものばかりだ。大企業にとってはこれにかかわる余裕などない」
「経済的な状況がこの危機と全く関係がないということを我々は理解すべきだ。大企業は、不況であろうと常にマーケティングとプロモーションのことを考えている。しかしそれは賢明な手段である場合に限る。私も(ルノーがF1にとどまることを)願っているが、彼らが去ることになった場合、それは、我々はビジネスをこれまでどおりのやり方で続けていってはならないという、最後の警告になるだろう。残念ながら、FIAではいまだに古い意見を持つ人間たちが権力を握っている。しかしチームは彼ら自身の意思表示をしていかなければならない」