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スーパーフォーミュラニュース

投稿日: 2012.11.04 00:00
更新日: 2018.02.16 12:33

一貴、FN初タイトルに喜び「有言実行できた」


 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第7戦鈴鹿のレース2で逆転勝利、今季チャンピオンを獲得した中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)が、チャンピオン獲得の喜びを語った。

「開幕戦の鈴鹿からずっとDOCOMO DANDELIONの2台とやり合ってきたシーズンだった気がします。今回もレース1ではふたりとも速かったですし、厳しいシーズンだったと思います」と開幕戦から続くフォーミュラ・ニッポンの1年を振り返った一貴。

「去年はランキング2位で終わっているということで、今年は自分がチャンピオンを獲ると決めてシーズンに臨みました。ふだんはあまり大きいことを言わない方なのですが、今年はあえて口にして有言実行を目指してきました」

 シリーズでも着実に上位を獲得し、シリーズランキング首位の“リーダーズレッド”を手放さなかった一貴だったが、最終戦の鈴鹿で試練が訪れた。ペースが伸びず、予選ではレース1で13番手、さらにレース2でも9番手。さらにレース1の予選で受けたペナルティにより、グリッドは16番手に後退してしまう。

 予選後、厳しい表情をみせていた一貴だが、「もうやるしかないです」と気持ちを切り替えた。しかし、レース1では安田裕信(KONDO RACING)と接触したこともあり、追い上げはならず13位でフィニッシュ。DOCOMO DANDELION勢に逆転を許し、絶体絶命のポジションに追い込まれた。

「最後は少し気持ちが折れそうになりました」という一貴だったが、レース2では9番グリッドからスタートでジャンプアップ。これまでもピットイン義務づけのレースで一貴のポジションを上げてきたレース序盤のピットインを成功させると、一気にポジションを上げ、周囲も驚く逆転勝利を飾ってみせた。

「『言ったこと』を実現できて良かったと思っています。今年はチームとしてのアドバンテージもそんなにない中で、最後の最後まで試行錯誤を続けながら、エンジニアやチームのみんなにも本当に感謝しています」と一貴はレース2のあと、いつになく喜びを爆発させた。

 父・中嶋悟はF1に旅立つ前の1986年まで、全日本F2のチャンピオンを獲得し続けていた。

「親子で全日本タイトルを獲ることができたということも良かったと思いますし、フォーミュラ・ニッポンの最後のタイトルが獲れたのも良かったですね」