全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第7戦鈴鹿は決勝レース2が行われ、予選9番手からスタートした中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)が作戦を見事的中させ大逆転優勝! 自身初のフォーミュラ・ニッポンチャンピオンに輝くことになった。

 午前に比べて雲がかかったものの、晴天で迎えたフォーミュラ・ニッポン第7戦鈴鹿の決勝レース2。フォーミュラ・ニッポンとしてのシリーズ戦最後のレースであるとともに、混戦のチャンピオン争いも決するレース。28周とレース1よりも距離は長く、1回のピットイン(給油は自由)が義務づけられている。

 迎えたスタートでは予選2番手スタートの塚越広大(DOCOMO DANDELION)が好スタートをみせるも、ポールスタートのジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)が塚越と並走。1コーナーを制しレースをリードする。一方、3番手には松田次生(TEAM IMPUL)が続くも、1周目のシケインで突然スローダウン! リタイアを喫することになってしまった。

 その一方、1周目を終えるとともにピットに向かっていったのは、9番手スタートからジャンプアップして7番手を走っていた一貴。それに6番手から一貴の背後についていてた伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)もピットに向かい、タイヤ交換義務をこなす。他にも5台近くのマシンが1周目を終えピットに向かった。

 トップを走っていたオリベイラは快調なペースで後続を突き放していく一方、1周目にピットに入り、最も有利なポジションを得た一貴はハイペースで周回を重ね、その後ピットに向かっていった上位陣の前のポジションに入ることに成功する。一方でトップに立っていたオリベイラも8周を終えてピットに向かいタイヤを交換するも、なんとその翌周に再びオリベイラはピットへ。足回りにトラブルを抱えているのか、3回目のピットインを行ったオリベイラのマシンはガレージに入れられてしまった。

 上位のマシンが少しずつピットに入っていくととともに、ジワジワとポジションを上げていった一貴は、最後までピットインを引っ張った平手晃平(Projectμ/cerumo-INGING)がピットに入ると、作戦を完璧に成功させ、トップに浮上! 一貴が一気に逆転チャンピオンの可能性をたぐり寄せた。

 一方、一貴の後方につけたのは7周を終えてピットに入っていた塚越。その後方にロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO)、14周目まで引っ張り唯一給油を行った小暮卓史(NAKAJIMA RACING)、伊沢というオーダーになる。しかし、DOCOMO DANDELION勢はレース1と異なりペースが伸びず、18周目のシケインでデュバルが塚越をパス! さらに伊沢もアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)の猛追を受けることになってしまった。

 1周目にピットへ入りながら、最後までタイヤもきっちりマネージメントした一貴は2位のデュバルに1.2秒差をつけトップでチェッカー! 予選9番手からの大逆転で、劣勢だったレース1までの雰囲気を払拭。46ポイントを獲得し、初のフォーミュラ・ニッポンチャンピオンを獲得することとなった。

「自分自身のスタートに尽きると思っていました。想いは願っていれば実現できるということを証明できたと思います。今年ずっとチャンピオンを獲ると言ってきたけど、本当に厳しいシーズンでした。それだけに本当に嬉しいです」と喜びを語った一貴。

 2位はデュバルが入り、3位は塚越に。塚越はチャンピオン獲得ならず、43ポイントでランキング2位で今シーズンを終えた。小暮が4位、平手が5位に入り、レース1終了時点で首位だった伊沢は6位に入り、ランキング3位でシーズンを終えることとなった。チームタイトルはDOCOMO DANDELIONが獲得している。

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