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投稿日: 2010.10.03 00:00
更新日: 2018.02.23 11:49

密着!琢磨 2010最終回「実り多きシーズンだった」


 IZODインディカー・シリーズ最終戦ホームステッドに予選9番手から臨んだ佐藤琢磨(ロータス/KVレーシング)は、トップスピードに苦しみながらも18位完走。今季最後のレースを締めくくった。

佐藤琢磨(ロータス/KVレーシング)
IZDOインディカー・シリーズ第17戦ホームステッド
決勝:18位

 ファイナルプラクティスから大幅なセッティング変更を施して臨んだ決勝、琢磨はスタート直後こそ粘っていたが、レース序盤にして20位まで大きく後退。そこからのポジションゲインはなかなか進んでいかなかった。

 しかし、マシン・セッティングをピットストップで変更し、コクピット内からウェイト・ジャッカーやスタビライザーを操作して琢磨は激しいバトルを戦い続けた。最終戦ということもあってか、いつにも増してアグレッシブなファイトを見せるドライバーが多く、琢磨も何度か接触を余儀なくされた。

 しかし、最後までマシンのコントロールを失わず、クラッシュを回避してシーズン最後のレースは18位での完走を果たした。

Q:スタート直後は粘っていましたが、その後にポジションを落としました。何が起きていたんですか?
琢磨:結構最初は厳しかった。昨日のプラクティスでハンドリングが良くなかったので、今日に向けてクルマのセッティングを大きく変えたんですよ。でも、良くなった部分と不具合の出た部分が両方ありましたね。スタート直後からのマシンは曲がらなくて苦労してました。

Q:なかなか順位を上げられずにいましたね。
琢磨:苦しかった。再スタートでは順位を上げることができてたんですけど、一度レースが安定してしまうと、トップスピードが伸び悩んでいた。それで苦しい戦いになってました。

Q:ここまで厳しい戦いになるとは考えていなかったのでは?
琢磨:そうですね。今日のレースに向けては、確かに準備万端というワケにいっていなかったんですけど、それでもできる限りのことはやってきて、クルマも少しは良くなっていたんです。ただ、クルマのセットアップとしては少しコンサバティブにいき過ぎていたのかもしれないですね。それでトップスピードが出ていなかったのが痛かった。

Q:そうした中、レースが進む中でマシンを良くしていくことはできていましたね?
琢磨:ピットストップを繰り返してセッティングを変更していって、ハンドリングはだいぶ良くなっていったんです。バランス自体はかなり良くなってました。

Q:かなりのオーバーテイクも実現してましたね。
琢磨:そうですね。オーバーテイクはかなり頑張った方だと思うんですけど、それが最終結果に繋がらなかったのが残念です。

Q:どのポジションでもバトルは激しかったですね?
琢磨:2ワイド、3ワイドで激しく戦われてて、途中で接触とかもあってヒヤっとしたんですけど、何とか堪えることができました。

Q:レース後半にはピットストップを繰り返す作戦になっていましたが?
琢磨:ゴールまで60周を切っていたので、ギリギリまで満タンにして、もう再スタート後には給油をしなくていいっていう戦略に切り替えたんです。あの前のピットストップがすごく良くて、順位をかなり上げることができたんですけど、それを活かせなかったのが残念でしたね。さらに2回もピットに入らなければならなくなったので……。そこからも再スタート後にいくつかポジションを上げたんですけど、レースが硬直してしまうと抜かれてしまうっていう状況が続いてしまった。

Q:最終スティントで13位まで上がりながら、その後に大きく順位を下げました。あそこで接触があったんですね?
琢磨:そう。ぶつかりました。(ライアン)ハンター-レイがいきなり上に上がってきてぶつかったりだとか、最後も3ワイドでターン3に入ってくことになって、挟み撃ちみたいな感じになって行き場を失って接触して……というのがあったんです。でも、何とかクルマを立て直してレースに戻ったんですけど、最後の5周を残してのポジションダウンは大きかったですね。

Q:これで全コースでの戦いが終わりました。インディカー・シリーズに対する印象、自分のパフォーマンス、1年を振り返ってください。
琢磨:本当に、簡単にはうまくはいかないですよね。もうちょっと良い結果を残したかったというのが本音ですけど、それに繋がるようなポジティブな要素はたくさんあったので、その部分をきっちりとしまって、あとは不具合を感じた部分や良くなかった部分というのをインプルーブしたい。来年、そこをキッチリと乗り越えていいいシーズンに繋げたいですね。結構忙しい、アップ・アンド・ダウンのあるシーズンだったけど、ある意味では実り多きシーズンだったとも思っています。

Q:F1で6年戦った後にインディカーへ。また吸収するものがすごく多かった1年だったのでは?
琢磨:たくさんありましたね。まったく違うアプローチでレースをしなきゃいけない世界で、そういう意味ではかなり驚いた部分もあったんですけど、本当に今日でもまだたくさんのことを学んでいる最中でした。でも、この1年でいっぱい多くの、いろんなことを経験できた。それはすごく良かったと思います。たくさんのドラマがあったシーズンでした。レースに久しぶりに復帰して、エキサイティングなシーズンを戦えたと思います。良いところも悪いところも含め、たくさんのことを学べたので、確実にこの経験を活かせるような次の環境っていうのを作って、さらに前に進んでいきたいですね。

Q:来年に向けての準備は?
琢磨:まだ何も決まっていませんが、いったんリセットして、来年に向けての準備を進めていかなきゃいけないですね。体制は1日でも早く決まる方が準備も早くなりますから。今年は2月以降からのスタートだったので、そうはならないように。オフの間にしっかりと整理をして、フレッシュな雰囲気で来年を迎えたいです。

Q:来シーズンも期待しています!
琢磨:はい、頑張ります。


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