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スーパーGTニュース

投稿日: 2011.06.21 00:00
更新日: 2018.02.16 03:07

DENSO SARD SC430、セパンは13位フィニッシュ


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DENSO SARD SC430
セパン決勝はアクシデントで13位フィニッシュ

2011 SUPER GT 第3戦「SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA」(6/18-19)
セパンサーキット(1周5.543km)
入場者数:予選15,000名、決勝36,000名 合計51,000名

 6月19日(日)灼熱の国マレーシアはセパンサーキットにて、SUPER GT第3戦「SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA」の決勝が行われ、3列目5番グリッドからスタートしたDENSO SARD SC430は、1コーナーに飛び込む混戦の中でスタートを担当した井口が12号車と接触し、9番手までドロップ。その後はペースの遅い集団の後方で前を塞がれた格好となりペースが上げられず、19周でピットイン。素早いピットワークで戦列に復帰し、周囲よりも速いペースで走行し前を攻め立てた石浦であったが、23周目に最終コーナーで32号車とラインがクロスし接触、相手がスピン。この行為によりドライブスルーペナルティが科せられ最下位に転落。だが諦めない石浦は攻め続け2つ順位を挽回。両ドライバーとも勇猛果敢に攻めた結果のアクシデントであったが、最終的に13位フィニッシュとなった。

□公式練習走行
 開幕戦で衝撃的なポールポジションを獲得したDENSO SARD SC430。開幕から2戦を終え、決勝前のセッションでトップタイムをマークするなど速さを見せるも決勝で思うような結果を残せずにいるとはいえ期待度は高い。夏場の中盤戦への最初の戦いとなる第3戦はシリーズ唯一の海外戦となる灼熱の国マレーシアはセパンサーキットが舞台。巻き返しを狙うきっかけとしたい大事な一戦であり、ここで多くのポイントを稼ぐことがこれからの戦いに影響する。

 今回DENSO SARD SC430は、軽めの10kgのウェイトハンディを搭載。1月のセパンテストでは1400km以上も走り込んで好タイムをマークしている。2人のドライバーも含めチームメンバーの士気は高く、表彰台を狙って勇猛果敢に攻める姿勢で臨んでいる。

 18日(土)午前中の公式練習走行は、気温29度/路面温度33度の中で1時間45分のセッションが10時から始まった。路面コンディションの安定を15分ほど見計らって石浦がコースイン。すぐに58秒台の2番手タイムをマークするなど好調さをアピール。さらにドライビングフィールの向上を狙ってセッティングを詰めながら周回を重ねた。その後、ベストタイムとなる1分58秒740の4番手タイムをマークして、井口と交代した。井口は安定したタイムで時間いっぱいとなるチェッカーまでドライビングをこなした。公式練習走行ではトータル29周を走行し、石浦のマークした1分58秒740で4番手となった。

□公式予選
 18日(土)気温33度/路面温度47度と上昇する中で14時15分からの公式予選1回目は、まずは井口が予選基準タイムクリアを行い、続いて石浦がアタックのフィーリングチェックを行った。そしてGT500クラス単独となる10分間のセッションでは、スーパーラップ進出10位以内をかけて残り7分を切ったところで石浦がコースイン。次々とタイムが更新され目まぐるしく順位が入れ替わる緊迫のアタック合戦が始まった。ここでの石浦は1分58秒228と平凡なタイムでスーパーラップ進出を9位で果たしたが、まだ余地を残しているとのことでスーパーラップに期待がかかることとなった。

■スーパーラップ:石浦がタイムアップを果たし5番グリッド獲得
 GT500クラス上位10台によるスーパーラップで2番目に登場した石浦は丁寧にタイヤをウォームアップ。軽快なBGMとともにアタックラップに入った。各セクターとも確実にタイムを削ってきた石浦の1分57秒239のタイムは、その後の3台まで上回ることはなかった。10台全車がアタックし終えた結果、予選1回目からタイムアップを果たした石浦は、4つポジションを上げる3列目5番グリッドを獲得した。

□決勝
■フリー走行
 19日(日)9時40分からの決勝前のフリー走行開始時は気温30度/路面温度35度に。今回GT500に上がって初のスタートドライバーを務める井口がまずコースイン。決勝セットの確認をしながら1分59秒844の好タイムをマークするなど仕上がりの良いペースで走行。13周目からは石浦が確認を行った。フリー走行はトータル16周を走行し、井口のマークしたタイムで4番手となった。

■決勝スタート
 19日(日)16時のスタート直前のグリッド上は汗が噴き出すほどの灼熱となった。気温34度/路面温度43度で強い日差しで照り返しの厳しくなった中、3列目5番グリッドから井口がスタート。タイミングよく絶妙なスタートダッシュを決めた井口は3位にかかろうかという4位にポジションアップするダッシュをみせた。

良いスタートを切るも痛恨のポジションダウンとなった井口
 良いスタートダッシュをした井口は、3位17号車に左側から大きく幅寄せられウォール間際に。だが4番手になっていた井口はインサイドをキープし1コーナーに進入。インサイドの井口に対して今度は5番手に落ちた12号車がアウトから被せてくる。超接近戦で重なった井口と12号車はアウトにはらんでしまい、ここで大きく順位を落とす結果になり、井口はオープニングラップは9位となってしまった。だがペースの良い井口は順位挽回を狙って猛追、上位と差を詰めるべく立ち向かっていった。300クラスをラップする頃には集団に加わりながら走行。遅いクルマに前を塞がれる形であったが挽回の機会を狙った。前走車が最低周回数の16周でピットインをし始めた頃にプッシュ。前と差を詰めたかに見えたが19周目交代すべくピットへ向かうインラップでタイムロスしてしまった。

周囲を上回るペースで追い上げを狙った石浦
 素早いピットワークで戦列に復帰した石浦は周囲よりも速いペースで前を攻め立てた。追い上げを狙って攻めの姿勢の石浦は前とのギャップをどんどんと削っていった。だが23周目の最終コーナーの進入で前をいく32号車と走行ラインがクロスして接触してしまい、相手がスピン。この行為によってドライブスルーペナルティが科せられる結果となり最下位にまで順位が転落してしまった。だが諦めない石浦は攻め続け、再び失った順位を取り戻すべく全開で攻め続けた結果、2つ順位を挽回。さらに前3台を抜き去ろうかという勢いで終盤に接近した。だが挽回もここまでとなりチェッカー。両ドライバーとも勇猛果敢に攻めた結果のアクシデントであったが、最終的に13位フィニッシュとなった。

 灼熱のセパンで成績が期待され、アクシデントによって順位を下げポイントを獲得することは叶わなかったとはいえ、それに応えようと勇猛果敢に攻めていったドライバーの戦いぶりは賞賛に価する。メカニック達のピット作業も素早く、コース上でのタイムも依然として速さを維持しているDENSO SARD SC430ではあるが、ランキングは12位となった。シリーズ中盤戦からの巻き返しを一意専心、思いを1つに狙うチームの今後の戦いぶりに注目して頂きたい。

□石浦宏明
「良いペースで走れていたのですが、接触で順位を失ってしまい残念でした。 追い立てていた相手とは走行ラインが違うためクロスしてしまいました。 次のSUGOまではテストを2つこなして、攻める姿勢は失わずにSUGOに 臨みたいと思います。引き続きご声援よろしくお願いいたします」

□井口卓人
「初めてスタートを担当させて頂きました。良い感じでスタートを切れたのですが、スタート直後の1コーナーではオーバーランしてしまい大きく順位を落としてしまった事で、大きくレースの流れを変えてしまいました。その後は、自分のペースが上手く作る事が出来ませんでした。今回のレースは確実に僕のミスなので、次のSUGO大会では同じミスを無くし確実なレースをしたいと思います。応援宜しくお願い致します」

□大澤尚輔監督
「二人のドライバーが攻めて上位を狙っていった結果のアクシデントで、レースでは往々にしてあることなのでノーポイントは残念ですが、次に向かって進んでいくだけです。クルマもチームもポテンシャル的には 高い位置にいると思いますので、次戦SUGOでは皆様のご期待に沿えるべく結果にこだわっていきたいです」


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