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投稿日: 2013.05.27 00:00
更新日: 2018.02.23 14:15

HPD社長「実力通りの結果をつかめなかった」


第97回インディ500でジャスティン・ウィルソンが5位
佐藤琢磨は13位でフィニッシュ

2013年5月26日(日)・決勝 会場:インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(全長2.5マイル)天候:快晴 気温:16~21℃

第97回目を迎えたインディアナポリス500マイルレースは、グランドスタンドとインフィールドを埋め尽くした大観衆が見守る中でスタートが切られました。全長2.5マイルのインディアナポリス・モーター・スピードウェイを200周するレースは、スタート時は曇り空で気温は低く、肌寒いと感じられたほどでしたが、上空はレースが始まると徐々に晴れていき、気温、路面温度ともに少しずつ上昇していきました。

33台が出走したレースは序盤から激しいポジション争いとなりました。序盤に2つのアクシデントがあったあと、レースはハイペースで展開し、200周のレースは14人ものドライバーたちが代わるがわるトップを走りました。最後の最後まで、だれが優勝するか分からない息詰まる戦いとなりましたが、ゴール目前の194周目のターン2でコンクリートの壁にヒットするマシンがあり、イエローフラッグが振られました。これでレース終了となる可能性もありましたが、コースの清掃が大急ぎで行われ、残り4周でリスタートが切られました。

そして、リスタート直後、今度はターン1で前年度ウイナーのダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)がアクシデントを起こし、レースはフルコースコーションのままゴールとなりました。Honda勢のトップは、ジャスティン・ウィルソン(Dale Coyne Racing)で、5位フィニッシュ。そのほかのHondaドライバーたちは、21番手スタートだったシモン・パジェノー(Schmidt Hamilton Motorsports)が激しいバトルを戦い抜いて8位でゴール。チャーリー・キンボール(Chip Ganassi Racing)も19番手スタートから9位でフィニッシュしました。

佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は18番グリッドからスタートし、1回目のピットストップを31周目に迎えた時点で14番手までポジションアップしました。このあとすぐにトップ10入りを果たし、50周目を迎える前に6番手まで順位を上げました。

ところが、佐藤は57周目のターン2で他車の巻き起こしたタービュランスを浴びてスピン。なんとかマシンをコントロールして壁にヒットすることは避けましたが、エンジンをストールさせたために1ラップの周回遅れに陥りました。佐藤とチームはフルコースコーションのタイミングを巧みに利用して周回遅れから脱出し、再びトップ争いに復活することを目指しました。しかし、マシンのセッティングが万全ではなく、タイヤに負担をかける走りとなっていたことから、思うようにポジションを上げていくことができず、13位でのゴールとなりました。

なお、優勝はベテランのトニー・カナーン(KV Racing Technology)で、12回目の挑戦でインディ500初優勝を記録しました。

コメント
ジャスティン・ウィルソン(5位)
「Hondaのエンジンはすばらしく、し烈なレースを戦い抜いて5位でゴールすることができました。ライバルたちとの激戦を戦えたのは、Hondaのエンジンが高いパフォーマンスを発揮していたからです。私たちはタイヤに問題が出て、一度大きく順位を落としました。30番手近くまで下がってしまったはずです。そこからトップグループに駆け上がりました。今年はタービュランスが激しく、コクピットの中で頭をまっすぐに保てないぐらいでした。私たちはダウンフォースを小さく設定していたため、前を走るマシンに近づくのも難しかったほどでしたが、ドラフティングを利用して一台ずつパスしていきました。レース終盤のマシンはファンタスティックで、5位までポジションを上げてゴールできました。あと少しの時間と周回数が欲しかったですね。最後のリスタートはとてもよく、トップ3に食い込んでいくことさえ可能だと思えていたぐらいでした。アクシデントでレースが終了となったのは残念でしたが、1カ月の戦いをとてもいい形で終えることができたと思います」

佐藤琢磨(13位)
「スタート直後のマシンはハンドリングがよく、ライバルたちをオーバーテイクしていくことができました。ペースもよかったと思います。しかし、ハンドリングが次第に悪くなっていきました。ほかのマシンの後ろに入ると神経質な動きを見せるようになっていきました。57周目にスピンを喫したのは、すぐ前を走っていたドライバーが独特なラインどりをして、そのタービュランスを浴びたためでした。壁にヒットせずに済んだのはラッキーでしたが、そのあともマシンはグリップが上がらず、タイヤにブリスターが出ていたほどでした。厳しいレースで、真ん中の順位まで戻すのが精一杯でした。13位という結果は、今日のレースがインディ500であることを考えると本当に悔しいです。しかし、もう次の週末はデトロイトでのレースです。これからもチャンピオンシップはさらにし烈になっていくことでしょう。我々はトップを狙い、シーズン序盤からの勢いを保って、6月の連戦を戦っていきたいと考えています」

アート・セントシアー|HPD社長
「大変悔しい結果となりました。HPDのスタッフ全員、そして、私たちとともに戦ってくれているパートナーたちは、Hondaのインディ500での10連勝を実現しようと本当に一生懸命にがんばってくれていました。しかし、目指す結果を手にすることはできませんでした。力強い走りをみせていたHondaチームも複数いましたが、実力通りの結果をつかむことができませんでした。今日はトニー・カナーンの勝利、長くHondaドライバーだった彼の優勝を祝福します。今日のような経験は私たちを奮い立たせ、エンジンを進歩させるべく、さらに力を注いでいこうという気持ちを強くさせます。今年のインディ500において、プラクティスから決勝までに得られた大量のデータを深く研究し、来週のデトロイトのベル・アイルでのレースで好結果を獲得できるようにしたいと思います」


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