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スーパーGTニュース

投稿日: 2010.07.27 00:00
更新日: 2018.02.15 21:23

MOTUL GT-Rのストップ、“犯人”はなんとタイヤカス


 ニスモは27日、スーパーGT第5戦スポーツランドSUGOの決勝レース中、MOTUL AUTECH GT-Rが突如ストップした原因について、タイヤカスがマシンのキルスイッチをヒットしたアクシデントによるもの、と発表した。

 スーパーGT第5戦SUGOの決勝レースでは、ポールポジションからレースを独走、チェッカーに向けて本山哲が冷静にドライビングを進めていたが、74周目のSPコーナーで突如電源がダウン。惰性で最終コーナーを登りかけたところでストップ、MOTUL AUTECH GT-Rは首位を明け渡すこととなった。

 ニスモは27日、この件に関してプレスリリースを発行し、エンジンが突然ストップした原因は、車両のトラブルではなく走行中にタイヤカスのようなものがキルスイッチに当たったアクシデントによるものである、とした。

 リリースによれば、「レース後の車両保管解除後にピットに戻ってきた23号車GT-Rのキルスイッチ部分には黒い痕があり、走行中に何かがそこに当たったことが考えられた。そこでニスモはGTアソシエイションに23号車のオンボードカメラの映像確認を依頼したところ、本山が「突然電源が落ちた」と語った74周目のSPコーナーの出口付近で前車が跳ね上げたタイヤカスのようなものがキルスイッチ付近に当たった映像があり、その瞬間、車内のメーター類が突然ブラックアウトしていた。チームではこれがエンジンストップの原因と見ている」とのこと。

 キルスイッチはレーシングカーには通常装着されているもので、アクシデントが発生した際にすぐに全ての電源を切れるようにするためのもの。外部から手が届かなければならず、青い三角に稲妻のイラストのシールが貼られている部分だ。レバー状のものやリング状のものがあり、GTカーの場合はフロントウインドウ下に存在するマシンが多い。GT-Rも助手席側フロントウインドウ前端に装備されている。

 昨年のスーパーGT第7戦富士でも、前走車のドアが直撃しHIS ADVAN KONDO GT-Rのキルスイッチが切られたケースもあったが、今回のMOTUL AUTECH GT-Rの場合はトップ走行中だけに痛いダメージに。ニスモの鈴木豊監督は「完璧なレースウイークだったので、このようなアクシデントで勝利を逃したことは非常に残念です。でもセパンに引き続きパフォーマンスの高さは確認出来たので、ドライバーもチームも高いモチベーションをキープしています。次の鈴鹿では素晴らしいレース展開をお見せして、今度こそ勝ちたいと思っています。また応援をよろしくお願いいたします」とコメントしている。