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投稿日: 2011.02.21 00:00
更新日: 2018.02.23 12:08

NASCAR開幕戦デイトナ、トヨタ・カムリは表彰台逃す


NASCAR SPRINT CUP SERIES
第1戦 Daytona 500
開催日:2月20日

NASCAR開幕。大波乱の「Daytona 500」で
“トヨタ カムリ”惜しくも4位

 2月20日(日)、米国南東部フロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズの開幕戦となる「Daytona 500」が開催。長いNASCARのシーズンが開幕した。

 同コースは1周が2.5マイル(約4km)と長く、速度を抑制するためにリストリクターと呼ばれる吸気制限装置を取り付けて最大出力を制限する。このため、空気抵抗を考慮した複数台隊列走行(ドラフティング)を使った戦略も重要なレース。

 昨年の同レースで舗装が剥がれるトラブルが発生したこともあり、今オフにコース全体の舗装が新しくされ、スムーズな路面でのハイスピードバトルがどのような展開になるか、注目が集まった。

 NASCARの聖地デイトナで、シリーズ最大のイベントである開催される今レースは、2月12日(土)に行われたエキシビションレース「Budweiser Shootout」を皮切りにスタート。17日(木)には本戦「Daytona 500」の2列目以降グリッドを決定する「Duel」が2グループに分けて行われ、5年目の参戦となるトヨタ勢では、スポット参戦ながら「Daytona 500」を2度制しているマイケル・ウォルトリップが2レース目で3位、カイル・ブッシュが4位に入り、それぞれ決勝は8、10番手からスタート(最前列2台は予選で決定する)。11台の“トヨタ カムリ”が伝統の「Daytona 500」決勝への進出を決めた。

 20日(日)好天に恵まれたデイトナ・インターナショナル・スピードウェイに集まった、18万人もの観客が見守る中で午後1時29分に2.5マイルオーバルを200周(500マイル:約800km)という長いレースのグリーンフラッグが振り下ろされた。
 5周目、後方のウォルトリップと共にトップ10圏内を走行していたKy.ブッシュがスピン。この日初めてのイエローコーション。Ky.ブッシュは幸運にも接触はなかったが、修復のためにピットへ向かい、最後尾43位まで後退。その後もピットの度に修復を繰り返し、前半戦は後方でのレースを余儀なくされた。

 代わって序盤戦は、20番手スタートのマーティン・トゥルークス・Jr.、2000年のシリーズチャンピオンであるベテラン、ボビー・ラボンテが31番手スタートから順位を上げ、また、38番手スタートのジョーイ・ロガーノもトップ10争いに加わった。
 今回のレースは、新しい舗装と、新形状となった車両前部による空力的影響もあって、長い隊列ではなく、2台が連なった隊列での激しいバトルが繰り広げられ、めまぐるしく順位が入れ替わった。
 29周目には、20位前後を走行していたデイビッド・ロイティマンとウォルトリップがスピン。後続の17台が絡む、スーパースピードウェイならではの“ビッグ・ワン”と呼ばれる多重クラッシュとなった。

 その後はトゥルークス・Jr.が好調に首位を争い、調子を取り戻したKy.ブッシュも上位争いに復帰。昨年最終戦までタイトルを争ったデニー・ハムリンは、18番手スタートから中団を走行していたが、残り50周余りとなったところで猛プッシュ。一気に上位争いに加わると、164周目には首位に立った。
 168周目には、ロガーノが直前を走っていた車両のスピンに巻き込まれ接触。車両にダメージを受け後退。
 チェッカーを目前にした197周目には、トップグループの1台がスピンを喫し、逃げ場を失ったハムリンが壁に接触。タイヤのパンク等に見舞われ惜しくも首位争いから脱落してしまった。

 このイエローコーションでレースは延長、202周目に“グリーン・ホワイト・チェッカー”で再スタートが切られたが、直後に中団グループでクラッシュが発生。この日良い走りを見せ、トップ10圏内を走っていたトゥルークス・Jr.が巻き込まれてしまった。
 その直前まで5位につけていたKy.ブッシュは、レースが8周もの延長となったためにタイヤが苦しくなりピットイン。トップと同一周回の最後尾16位までポジションダウン。

 これでトップ争いに残ったトヨタ勢はB.ラボンテのみとなったが、B.ラボンテは2度目の“グリーン・ホワイト・チェッカー”となる207周目の再スタートが切られてすぐに首位を行くトレヴァー・バイン(フォード)の後方に付け、2位で逆転勝利のチャンスを伺った。しかし、ファイナルラップに入り、後方から猛烈な勢いで追い上げてきた2台と激しいポジション争いの末、惜しくも4位でフィニッシュ。Ky.ブッシュも追い上げ8位に入り、大波乱のレースで、“トヨタ カムリ”は2台がトップ10フィニッシュを果たした。
 今レースでは、首位の入れ替わり回数(74回)、首位を走行したドライバー(22人)、イエローコーション回数(16回)において同コースの新記録を更新した。

 次戦第2戦は2月27日(日)、米国南西部アリゾナ州エイボンデールのフェニックス・インターナショナル・レースウェイで行われる。

ドライバー ボビー・ラボンテ:
「最後の再スタートで21号車(トレヴァー・バイン)の後についてファイナルラップを迎えたが、後続が猛追してきた。彼らが迫ってくるのは見えたので若干ラインを変更してブロックしようとしたが、99号車(カール・エドワーズ)は非常に速く、抑えきれなかった。デイトナ500に勝てなかったことは残念だ。クルーは素晴らしい仕事をしてくれた。中盤他車のスピンを避けようとして大きく順位を落としたのにもかかわらず、トップ5まで復帰できた。今日はワイルドなレースだったが、最後まで走りきれたのが大きかった」


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