3月28~31日にかけて、2024年のWRC世界ラリー選手権の第3戦として『サファリ・ラリー・ケニア』が開催される。
今回は近年の同大会と開催時期が異なり、ケニアの雨季初旬にあたる時期に大会が開かれることになった。これにより路面コンディションが大きく変わるとみられ、サファリらしいサバイバル・バトルが予想される。そんな第3戦を前に、各陣営からドライバーたちの声が届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)
「ケニアに戻れるのは本当にうれしいことだ。昨年は逃してしまったが、2021年はかなり良い結果を出した(4位入賞)。野生動物や、そこに住む素晴らしい人々がいるこのラリーのフィーリングと雰囲気は本当に特別なものだ」
「雨季のためにタフなイベントになることは分かっているし、ここ数年とはまったく違うケニアになると思う。今年のこのイベントではあらゆることが起こり得るので、このラリーで良い結果を出せるようにしていきたい。チャンピオンシップで3位をキープし、他のライバルたちに近づきたい。それが今のところの主な目標だ」
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)
「ケニアは本当に素晴らしいラリーなので、僕はとても楽しみにしている。あそこをドライブするのはとても難しいんだ。一部のセクションでは速く走ることができるが、他のセクションでは本当に注意する必要があるんだ」
「ただ、そうしたことが冒険を素晴らしいものにしてくれる。僕たちがドライブする環境は、野生動物がいて自然があって、夢のような感じがするんだ。天候の変化は急に起きるし、雨が降るととても激しくなることが多く、ステージ全体の状態が変わってしまう。そのときには本当に厳しいステージになるんだ。だからこそ、ラリー・ケニアはドライバーにとって難しいと同時にとても楽しい大会になるよ」
●ジョルダン・セルデリディス(#19 フォード・プーマ・ラリー1)
「ケニアは間違いなく僕の最高の思い出のひとつであり、自分にとってこれまでのWRCで最高の結果(2022年に7位で自身最高位)を出したところなので、もう一度このイベントを楽しまないでいる理由は見当たらなかったよ。チームメイトとも協力しながら、素晴らしいプーマ・ラリー1で仕事ができることを楽しみにしている」
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)
「今年の主な課題は気象条件だ。開催時期が3月に移るので、予想される雨の量を考えるとちょっとした賭けになるだろう。雨が降り出すタイミングにもよるが、僕たちの出走順は有利にも不利にもなる」
「また、ケニアではマシンの信頼性が本当に必要になると思う。マシンはステージがあまりに予測不能なときにもっとも頼りにできるものだ。マシンは最速である必要はないが、厳しいコンディションのなかで生き残れるようにしなければならない。僕の得意とするイベントではないが、挑むべき冒険だ。今回はクリーンなラリーにしたいと思っているよ」
●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)
「サファリ・ラリー・ケニアは特別なチャレンジだ。とくに天候が予測不可能で道路も非常に荒れているので、ここで勝つことはすごく難しい。ステージでは、マシンのパフォーマンスがとても重要だ。もちろん、現在のラリー1マシンでは全開で進めない場所もあるが、それでもパフォーマンスは鍵になる」
「個人的には、今シーズンはまだ調子を掴むことができておらず、良い結果も出せていない。クリーンな状態を維持し、このラリーで多くのポイントを獲得することで、この状況を変えられることを願っている。僕は結果を出す必要があるんだ」
●エサペッカ・ラッピ(#4 ヒョンデi20 Nラリー1)
「ケニアはカレンダー上でもっとも予測のつかないラリーのひとつだ。とくに今年は早い時期に移ったからなおさらだ。ウエットだと泥だらけになり、マシンのコントロールが難しくなる。それに路面の絶え間ない変化が加わると、イベントは本当に予測できないものになり、ステージのなかで最速のラインを見つけるのが難しくなる」
「勝利の後に次のラウンドに進めるのは間違いなく素晴らしいことだが、今はケニアについて、週末を通してどこなら賢く進んで行けるか、どこなら限界に挑戦できるかを学ぶことに集中している。以前は技術的な問題でラリーを早々にリタイアすることになってしまったんだ。今年は競争力を発揮し、問題を避けながら最終的には良い成績でフィニッシュしたいと思っているよ」