2018年、WRC世界ラリー選手権復帰2年目に挑んでいるTOYOTA GAZOO Racing WRT。チームが挑むシーズン3戦目は灼熱の高地、南米メキシコを舞台とする第3戦メキシコだ。
2年連続の大会制覇に臨んだ第2戦スウェーデンでは思うような結果を残せなかったトヨタ。迎える第3戦は今シーズン初のグラベル(未舗装路)イベントで、2017年に熱害に苦しめられたラリー・メキシコだ。
イベントの中心となるメキシコ・グアナファト州の都市、レオンは3月の最高気温が摂氏30度前後に達する地帯。
また標高も約1800メートルと高い上、競技が行われるSSによっては標高2700メートル以上のエリアを走行することから、シリーズでもっとも空気が薄いエリアでのラリーとして知られる。
2017年、トヨタ陣営はこの暑さから来るオーバーヒートと、酸素が薄くなることによるエンジン出力低下に苦しめられ、総合6位が最上位と苦戦を強いられた。
2018年大会に向け、チームは日本にある低圧試験設備も活用して対策を実施。トヨタ・ヤリスWRCの冷却系やエンジンに手が加えられた。
そんな2018年大会は現地8日(木)夜にグアナファト中心部の市街地で行われるSS1で開幕する。このステージは2.53kmと短い距離ながら、途中に地下トンネルを通過するなど、迫力ある走行が繰り広げられる。
翌9日(金)からはグラベル主体のSSが舞台となり、本格的に競技が開幕する。9日はSS2~SS10までの9SS、競技3日目の10日(土)はSS11~19までの9SS、最終日の11日(日)はSS20~22の3SSだ。
全22SSの合計距離は344.49km、リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は1055.88kmとなっている。