8月25日、WRC世界ラリー選手権第10戦ドイツは競技4日目のSS16~19が行われ、前日までにワン・ツー・スリー体制を築いていたTOYOTA GAZOO Racing WRTは、オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)の優勝を筆頭に、クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合2位、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)も総合3位でフィニッシュを果たし、2017年のチーム結成以来初となる表彰台独占を達成した。
22日に開幕したラリー・ドイチェランドの競技最終日、デイ4はサービスパークの北側に位置するモーゼル河畔に広がるブドウ畑を舞台に、2本のSSを2回ずつ走行する都合4本のステージ、合計79.50kmで争われた。
ラリー初日に総合トップに立ち、2日目と3日目も首位を守ったタナクを筆頭に、前日のデイ3までにトップ3を独占した3人のトヨタドライバーたちは、この日も安定した走りをみせる。
特に最後のSS19では、狭くツイスティなコーナーが連続するステージを全員が堅実に走破。ラトバラが3位表彰台を決めると、続くミークも2位を決定づけ、最後にタナクが今季5勝目、ラリー・ドイチェランド3連覇を飾るトップフィニッシュを果たした。
これによりトヨタはヤリスWRCに搭載されるエンジンの生まれ故郷で表彰台を独占するワン・ツー・スリー・フィニッシュを達成するとともに、1大会で得られるマニュファクチャラーズポイントの最大ポイントを獲得。順位変動こそなかったものの、289ポイントでランキング首位につけるヒュンダイに対して8点差に迫る281ポイントとした。
また、タナクはドライバーズランキングで2番手となったティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)との差を33ポイントに広げ、首位の座を固めることに成功している。
「チームにとって最高の結果が得られたので、今晩は盛大に祝勝会が開かれるだろうし、TMG(トヨタ・モータースポーツGmbH)を訪れる明日もきっとそうなるだろうね」と語ったタナク。
勝因は「ライバルよりも安定していたこと」としたエースは、「3日目が戦いの山場であり、今日は確実にワン・ツー・スリー・フィニッシュするために走った」と競技最終日の戦いを振り返った。
前戦フィンランドから2戦続けてのポディウムフィニッシュとなったラトバラも「これ以上望むべくもない完璧なリザルトになった。クルマはパーフェクトで、問題も何も起こらず本当に良い週末だったよ」とチームの完全勝利を喜ぶ。