かつてはレッドブルの育成候補生として活躍し、F1にも同チームやスクーデリア・トロロッソから参戦したスコット・スピードが、アメリカ・ユタ州で開催されたラリークロス・イベント参戦中にアクシデントに見舞われた。彼のスバルWRX STI VT19x スーパーカーはジャンプからの着地でハードランディングし、その衝撃でスピードは背骨を骨折する重傷を負っている。
F1でのキャリアを経てアメリカへと戻ったスピードは、その後NASCARに参戦。その後は主戦場をラリークロスに求め、2015年からはレッドブルがタイトルスポンサーを務めたGRCグローバル・ラリークロスを3連覇。さらに2018年から創設されたARXアメリカズ・ラリークロスでも初代王者に輝くなど、このストリーミングとの親和性が高いラリー競技で才能を開花させてきた。
そのタイトルを提げ、2019年シーズンは長年所属したフォルクスワーゲン・アンドレッティ・ラリークロスを離れ、スバル・ラリーチームUSAへと移籍。VWビートルからスバルWRXへとドライブするマシンをスイッチしていた。
そのスピードは、8月17~19日のスケジュールで開催された“ニトロ・ゲームズ”にエントリーし、金曜の予選ヒートに臨んでいたが、アクシデント直後に発表されたスバル・モータースポーツからの声明によれば、「残念ながら、スコット・スピードは最初の予選ヒートでのジャンプによるハードランディング後、背中に怪我を負いました。彼はなんとかヒートを走り終えましたが、マシンから降りることができず、メディカルチェックのため地元の救急病院へと搬送されました。残るイベントへの出走は取り止めます」と、事態の深刻さが記されていた。
その後、精密検査を受けたスピードは、自身のSNSなどを通じて自らの状況を次のように報告している。