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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2020.11.27 12:01

エクストリームE:Wシリーズ王者のチャドウィック、ニューウェイ参画チームから参戦決定

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ラリー/WRC | エクストリームE:Wシリーズ王者のチャドウィック、ニューウェイ参画チームから参戦決定

 2021年3月開幕を予定する電動ワンメイクSUVによるオフロード選手権『Extreme E(エクストリームE)』シリーズに向け、ウイリアムズF1の開発ドライバーを務め、女性のみで争われるシングルシーター選手権『Wシリーズ』で初代王者に輝いたジェイミー・チャドウィックの参戦が決定した。

 彼女はABBフォーミュラE選手権を連覇したジャン-エリック・ベルニュと、F1で数々の名車をデザインしてきた“奇才”エイドリアン・ニューウェイがタッグを組む、新興Veloce Racing(ヴェローチェ・レーシング)に加入することがアナウンスされた。

 イギリス出身で現在22歳のチャドウィックは、同国のモータースポーツ登竜門であるジネッタJr.で本格的な4輪キャリアをスタートさせたのち、2015年にはブリティッシュGTチャンピオンシップのGT4クラスでタイトルを獲得。2017年にはイギリスF3選手権に昇格し、2019年にはMRFチャレンジ・ フォーミュラ2000でチャンピオンになるなど、早くから頭角を現してきた。

 そして同年、世界中から集まった女性ドライバーたちとの勝負に打ち勝ち、6戦中で優勝を含む5度の表彰台を獲得して、史上初の“Wシリーズ・チャンピオン”の称号を手にしている。

 一方、そのチャドウィックが参戦を表明した新生エクストリームEシリーズは、EVパワートレインを搭載する電動オフロード車両を用いて、気候変動の影響に直面する全5カ国でのイベントを予定。そのフォーマットやレース中継にも独自のコンセプトが採用され、映像配信は“ライブドキュメント”として放映権契約も全世界的な規模で拡大中。開催地各国では地球環境保全と啓蒙を狙った活動も計画されている。

 シリーズの前衛的スタイルはスポーティング規定にも貫かれ、チームは“ジェンダーフリー”を掲げて男女1名ずつのドライバーで構成。ドライバーとコドライバーとして550PSを発生するワンメイクEVマシン『ODYSSEY 21(オデッセイ21)』を2周のレースごとに乗り換え、互いに1ラップずつドライブするフォーマットが導入される。

 その新選手権への参戦を表明しているVeloce Racingは、その創設に際し“世界でもっとも革新的なモータースポーツチーム”を標榜し、レース系Eスポーツの分野で成功を収めているヴェローチェ・Eスポーツの姉妹組織として設立された。

彼女はすでに南仏フォンジョンクーズにあるオフロードトラックで『ODYSSEY 21』のドライブを経験している
「彼女は若くして信じられないほどの成功を収めたドライバーであり、誰にとっても未知のシリーズでも必ず競争力を発揮するはず」と、シリーズCEOのアレハンドロ・アガグも期待を寄せる

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