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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2020.12.08 13:45
更新日: 2020.12.08 13:53

WRCモンツァ:トヨタ育成の勝田貴元、持ち前のスピードで“パワーステージ”制す

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ラリー/WRC | WRCモンツァ:トヨタ育成の勝田貴元、持ち前のスピードで“パワーステージ”制す

 TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムに参加している勝田貴元は、12月3~6日の日程でイタリア・ミラノ近郊のモンツァ・サーキットで開催されたWRC世界ラリー選手権最終戦、第7戦モンツァにトヨタ・ヤリスWRCで参戦。総合20位で今シーズン最後のラリーを完走した。

 日本人WRCレギュラードライバーを目指し、今季はモンツァを含むWRC計5戦にWRカーのトヨタ・ヤリスWRCで参戦した勝田。その最後のイベントとなった『ラリー・モンツァ』は本来、伝統のモンツァ・サーキットが舞台となるターマック(舗装路)ラリーだが、初のWRC開催に合わせてコースが再編成され、土曜日のみサーキットを離れベルガモ北部の山岳道路でSSが行われる特殊なイベントとして実施された。

 また、土曜日のデイ3以外の3日間はサーキットが会場となるものの、路面は舗装されたメイントラックや旧オーバルコースに加えて未舗装のサービスロードなどがコースに組み込まれ、ターマック仕様のマシンでグラベル(未舗装路)を走行する難易度の高いラリーとなった。

 さらに週末は大雨や降雪に見舞われ、路面はさらに滑りやすくトリッキーに。勝田もその影響を受け、初日のSS1で濡れた芝生でグリップを失いコンクリートウォールにヒット。マシンにダメージを負いデイリタイアを喫してしまう。

 しかし、翌日ラリーに復帰した勝田は徐々にペースを上げ、デイ2最後のSS6ではステージ首位に0.2秒に迫るSS2番手タイムを記録する。さらに、翌土曜日は降雪や積雪の影響でクラッシュが相次ぐなか、スピンで軽度のダメージを負うも無事に完走を果たすと、サーキット内に戻って行われたSS13でふたたびステージ2番手タイムをマークしてみせた。
 
 迎えた最終日も好調を維持する勝田は、この日のオープニングとなったSS14で4番手タイムを記録すると、“パワーステージ”に設定された最終SS16では、雨で滑りやすい路面のなか2番手に1.4秒差をつける全体ベストタイムをマーク。WRC参戦後初となるステージ優勝を飾るとともにボーナスの5ポイントを獲得した。

「この週末はいろいろなことがあり、決して簡単ではありませんでした。しかし、木曜日に小さなミスをしてしまった後は、いい仕事ができたと思います」と勝田は週末のラリーを振りかえった。

「良いリザルトを残すチャンスを失ったので、金曜日の朝に自信を取り戻すのは難しかったです。しかし、ステージを重ねるごとに多くを学び、序盤の経験を生かすことができた結果、どんどん自信がついていきました」

勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)
勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)
2020年WRC最終戦モンツァに参戦した勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)
2020年WRC最終戦モンツァに参戦した勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)

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