IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップの2018年最終戦プチ・ル・マンが10月13日、アメリカのロード・アトランタで行われ、2台のマツダRT24-P DPiを走らせるマツダチーム・ヨーストは10時間の決勝レースで総合2位、3位表彰台を獲得した。
昨シーズン半ばに長年パートナーシップを結んでいたスピードソースと袂を分かち、スポーツカーレースの“名門”であるチーム・ヨーストと提携し“マツダチーム・ヨースト”として再出発を切ったマツダ・モータースポーツ。
2017年にデビューさせたDPiマシン、マツダRT24-P DPiを大きく改良して臨んだ今季は、開幕戦デイトナ24時間こそトラブルによって2台リタイアとなったものの、その後は徐々に競争力を蓄え、直近のレースでは悲願の初優勝まであと一歩のところまで迫っている。
そんななかで迎えたジョイント参戦1年目の最終戦。マツダは予選でオリバー・ジャービス、トリスタン・ヌネス、ルーカス・ディ・グラッシ組77号車がフロントロウ2番手を獲得すると、ジョナサン・ボマリート、スペンサー・ピゴット、マリーノ・フランキッティ組55号車も総合3番手という好位置を確保してみせた。
■異なるレース展開を経て、6名のドライバー全員が表彰台へ
2番手からスタートした77号車は決勝をトラブルフリーで走り、レース中つねに上位のポジションをキープしていく。一方の55号車は、序盤に77号車を交わしてレースリーダーに躍り出たものの、他車との接触によってフロントノーズとテールを交換することとなり、一時はワンラップダウンとなってしまった。
しかし55号車はその後、ピットタイミングを調整するなど巧みなレース戦略で順位を大きく挽回。スタートから7時間をふたたびレースリーダーとして迎えると、77号車とともに終盤の上位争いに加わっていく。
チェッカーまで残り45分、マツダチームは77号車が総合2番手、55号車が総合5番手となるなかで2台をピットに呼び戻した。
ライバルのプロトタイプカーと同様に、最後の給油を行なったマツダ勢はここでいくつかポジションを失い総合5番手、6番手となってコースに復帰するが、レース残り10分を切ると直前の4番手を走るLMP2マシンに続いて、トップを争っていたニッサンDPiが追加の燃料補給のためピットインしたことで総合3番手、4番手に順位を上げる。
さらに、最終ラップにはトップを走っていたキャデラックDPiが燃料切れに見舞われてスローダウン。これを交わした2台のマツダRT24-P DPiは77号車が総合2位、55号車が同3位でチェッカーを受け、2018年シーズン初のダブルポディウムフィニッシュを果たすこととなった。