WEC世界耐久選手権は11月2日、2019/20シーズン最終戦となる第8戦『バーレーン8時間レース』(11月14日決勝)のエントリーリストを更新。1台が参戦をとりやめたことで、バーレーン戦は4クラス・24台で争われることになる。
最新版のエントリーリストでは、これまでほとんどのレースをニコラ・ラピエール/アントニン・ボルガ/アレクサンドル・コイニーのラインアップで戦ってきた、LMP2クラスのクール・レーシング42号車オレカ07・ギブソンの不参加が明らかとなった。
チームの声明によれば、この決定は“コンパクトなスケジュールと、COVID-19に関する最新の制限”によってもたらされたものだという。なおこのトリオは、11月1日にポルティマオで行なわれたELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズの最終戦には同チームから出場している。
すでに山下健太がシーズンエントリーしてきたハイクラス・レーシングのバーレーン不参加が決まっているLMP2クラスは、これにより6台で争われることになった。
今回の最新エントリーリストでは、その他にもいくつかのドライバー変更が確認できる。これらは主に、開催週がバッティングしているGTワールドチャレンジ(GTWC)ヨーロッパ/エンデュランスカップのシーズン最終戦ポール・リカールと関連するものだ。
なお、GTWCを統括するSROモータースポーツ・グループは、新たなフランスにおけるロックダウンのなかで開催に向けて進めている同レースのエントリーリストを、まだ公表していない。
2018/19シーズンのLMGTEアマクラス王者である、ヨルグ・ベルグマイスターはマッテオ・カイロリにかわってチーム・プロジェクト1の56号車ポルシェ911RSRに乗り込むことになった。カイロリはGTWCヨーロッパ/エンデュランスカップのタイトルを争っている。
デンプシー・プロトン・レーシング77号車ポルシェ911RSRのマット・キャンベルもまた、GTWC参戦のためバーレーン戦を欠場する。代役を務めるのはノルウェー人ドライバーのデニス・オルゼンで、ル・マン以外のWEC戦はこれが初めての参戦となる。
バーレーンをスキップする3人目のドライバーは、ガルフ・レーシング86号車ポルシェ911RSRのアンドリュー・ワトソンだ。先日のELMS最終戦でLMGTEクラスのチャンピオンとなったアレッシオ・ピカリエッロが、ワトソンに変わってステアリングを握る。
一方、これまでGTWCに参戦してきたドライバーでも、引き続きWECバーレーン戦のエントリーリストに名前が残っている者も多い。
WECでLMGTEアマクラスのポイントリーダーとしてタイトル争いの最終決戦に挑むTFスポーツ90号車のジョニー・アダムは、バーレーンにエントリー予定だ。また、GTWCヨーロッパ/エンデュランスカップのポイントリーダーであるフェリペ・フラガも、チーム・プロジェクト1の57号車ポルシェ911RSRでWECバーレーンに参戦する予定だ。
フェラーリのファクトリードライバーであり、GTWCにもエントリーしているアレッサンドロ・ピエル・グイディ、ジェームス・カラド、ミゲル・モリーナ、ダビデ・リゴン、ニクラス・ニールセンは、いずれもWECバーレーンのエントリーリストに名を連ねている。これらのドライバーがWECに出場する予定のフェラーリだが、GTWCポール・リカールではこれまでどおり2台のフェラーリ488 GT3を走らせるつもりのようだ。
このほか、10月6日に発表されたエントリーリストではいずれも『TBA』表記となっていたデンプシー・プロトン・レーシング88号車ポルシェ911RSRについては、2名のドライバーが確定。
さらには、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権セブリング12時間レースとのバッティングによりWECには出場できなくなるアウグスト・ファーフスに代わって、リチャード・ウェストブルックがアストンマーティン・レーシング98号車アストンマーティン・バンテージAMRのステアリングを握ることとなっている。