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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2023.05.15 13:48
更新日: 2023.05.15 14:16

GTワールドチャレンジ・アジアがタイで開幕。豪雨や接触多発の乱戦を2台のメルセデスが制す

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ル・マン/WEC | GTワールドチャレンジ・アジアがタイで開幕。豪雨や接触多発の乱戦を2台のメルセデスが制す

 5月13〜14日、ファナテックGTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSの2023年第1ラウンドがタイ・ブリラムのチャン・インターナショナル・サーキットで行われ、土曜日のレース1ではトリプルエイトJMR88号車メルセデスAMG GT3 EvoのH.H.プリンス・アブ・バーカー・イブラヒム/ルカ・ストルツ組が、日曜日のレース2ではクラフト・バンブー・レーシング37号車メルセデスのアンソニー・ルウ/ファビアン・シラー組が優勝を飾った。

 2022年からシリーズの大部分を日本のサーキットで開催、日本戦に『ジャパン・カップ』のタイトルをかけたことなどで参戦台数を大きく伸ばしたGTWCアジア。2023年のカレンダーでは、全6ラウンド中4ラウンドが日本で開催されることとなっている。

 開幕前にシリーズが発表した暫定エントリーリストには、43台ものマシンが名を連ねた。GT3の参戦マニュファクチャラーは12社と、SROが束ねるヨーロッパ、アジア、オーストラリアのGTWC各シリーズなどと比べても最大数となるなど、その勢いは今季も拡大していく傾向だ。

■ハーフウエットでストルツが好走

 タイでの2023年開幕戦には、GT3カテゴリー(プロ/アマ、アマ、シルバーの3クラス)に24台、GT4カテゴリー(シルバー/アマ)に1台の計25台がエントリーした。レースフォーマットは昨年と同様に1レース60分、25分経過時点から10分間ピットがオープンとなり、定められた最低ピットストップタイムのなかでドライバー交代を行う。

 13日に行われたレース1は、直前に雨が降り出したことでスタートがディレイ。やがて天候は大雨、そして路面はフルウエットコンディションとなる。その後、降雨量が落ち着いたところでセーフティカー先導のもとレースがスタートされることとなった。

 実質的なスタートでは、予選でポールポジションを獲得した88号車が順当にホールショットを決める。しかし、ここで輝きを放ったのは4番手スタートのR&Bレーシング87号車ポルシェ911 GT3 Rのボー・ユアンで、この実質オープニングラップのうちにトップへ浮上。AASモータースポーツ・バイ・アブソリュート・レーシング911号車ポルシェのブティコン・インタラプワサクを従える形でレースをリードする一方で、88号車のバーカー・イブラヒムは4番手へと後退する。

 雨は止み、レース中盤に向けてトラックは急速に乾いていく状況のなか、ピットウインドウがオープン。すぐにピットへと飛び込んだライバル勢が引き続きウエットへと交換するなか、88号車メルセデスはいち早くスリックタイヤを装着し、ストルツがコースへ出て行った。

 この早めのスリックへの交換とストルツの好走により、ピット閉鎖まで残り1分強のところで作業を行った87号車を逆転、88号車がトップに立った。

 2番手争いは残り17分のところで911号車のアレッシオ・ピカリエッロが87号車をターン3でオーバーテイクし決着。これにより、88号車メルセデスがGT3プロ/アマクラス優勝、2位に911号車ポルシェとなり、総合3位に入った87号車ポルシェがシルバーカップを制した。

 日本籍チームでは、ポルシェセンター岡崎の18号車ポルシェ(永井宏明/上村優太)が総合7位、NKレーシング25号車ポルシェ(内山清士/近藤翼)が総合13位となった。

大雨によりディレイとなったレース1のスタートシーン
大雨によりディレイとなったレース1のスタートシーン
レース1で総合優勝を飾ったトリプルエイトJMR88号車メルセデスAMG GT3
レース1で総合優勝を飾ったトリプルエイトJMR88号車メルセデスAMG GT3
レース1のオーバーオール表彰台
レース1のオーバーオール表彰台

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