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投稿日: 2021.09.30 17:11
更新日: 2021.10.01 10:39

JAF鈴鹿グランプリとMSJが同時併催。今年から新設のJAF主催『ドライバー・オブ・ザ・イヤー』の投票は11月8日まで

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スーパーフォーミュラ | JAF鈴鹿グランプリとMSJが同時併催。今年から新設のJAF主催『ドライバー・オブ・ザ・イヤー』の投票は11月8日まで

 JAF(日本自動車連盟)モータースポーツ部の村田浩一部長が9月30日、JMS(日本モータースポーツ記者会)向けに会見を開き、今年のF1日本GPやWEC富士6時間、WRCラリージャパンなどの世界選手権が開催中止に至った経緯を説明するとともに、JAF鈴鹿グランプリとMSJの同時開催やJAF会員が投票で選ぶドライバー・オブ・ザ・イヤーを今年から新設するなど、JAFのモータースポーツ振興の新たな取り組みをアピールした。

 昨年に続き、2年連続で世界選手権が開催できなくなった日本のモータースポーツ界。JAFモータースポーツ部としても、今年の4月から関係各省にアプローチを続け、サーキット主催者やプロモーター、所轄の団体や市役所、県庁などと足並みを揃えてスポーツ庁に特例措置への要望書や嘆願書を提出したが、結果的に行政との確約を得ることができずに主催者側の判断で開催中止となってしまった。

 その要因のひとつとして、当初はモータースポーツが興行として認知されており、文化的スポーツイベントとしての公益性を認めてもらうことが焦点となった。

「モータースポーツが大会開催地域の活性化を目的として自治体の施策に密接した公益性の高いスポーツイベントであり、単なる地域振興、観光、集客事業の領域に留まらず、開催地域内外への投資効果や知名度向上など、有形無形の広範な経済効果が見込まれるとともに、日本国政府の重要戦略分野のひとつである『2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略』に対する我が国、自動車産業の技術力を活かす場ともなっており、自動車産業の発展に大いに貢献するとして、個別協議の対応をお願いする内容をしたためまして嘆願書を提出させて頂きました」と、JAFモータースポーツ部の村田部長。

 それでも行政側ではそもそものモータースポーツの理解、一般社団法人であり、統括非営利団体であるJAFという組織の役割やの存在自体、FIAとの関係性などを理解してもらうために多くの時間を要すことになってしまった。

 また、1回限りのオリンピックと異なり、モータースポーツの世界選手権は各国を転戦するシリーズ戦であり、コロナ感染予防対策で水際対策を強化していた国の方針とは難しい面があったという。さらにF1日本GP、WEC富士では外国籍の関係者の約1500人という多人数、WRCラリージャパンに関しては公道の一部を使用することで防疫措置のバブル形成が難しくなるなどの点もネックとなったことを明らかにした。

 そして、これら一連の流れを受けて世界選手権のレース開催の中止が日本政府、行政によって中止されたとの内容で一部のメディアが報道したが、村田部長は「関係者間では事実関係を共有したい」として、中止の判断はあくまで主催団体が行ったことを強調した。

●規制の緩和とともに、JAF側でも新たな取り組み

 国内モータースポーツに厳しい状況が続いた今季だが、それでも、今月末には状況に変化も訪れている。

 JAFモータースポーツ部を始めとしてスーパーフォーミュラを運営するJRP(日本レースプロモーション)、スーパーGTを主催するGTアソシエイションなどがアプローチを続けた結果、スーパーフォーミュラ第6戦(10月16〜17日)の海外ドライバーの参戦にVISAの発給が認められるなど、序々に規制が緩和されつつある。

 そして、シーズン終盤に向けてJAFでも新たなモータースポーツ振興策をいくつか打ち出すこととなった。そのひとつとして、村田部長は10月30-31日にJAF鈴鹿グランプリとして開催されるスーパーフォーミュラの今季最終戦でMSJ(モータースポーツジャパン)を同時開催することをアピールした。

「これまでお台場を舞台に開催してきたモータスポーツジャパンですが、今年はJAF鈴鹿グランプリと併催で開催することになりました。シングルシーターの原点、オールドフォーミュラの展示やデジタルモータスポーツの体験会を予定している」と村田部長。昨年は中止となったMSJだが、2年ぶりに舞台を鈴鹿に移して行われることになった。

 また、既存のモータースポーツファンだけでなく他の多くのJAF会員へのアピールとして、今年、日本で一番活躍したドライバーをJAF会員のweb投票によって決める『ドライバー・オブ・ザ・イヤー』の選出を9月13日から実施していることにも言及。投票期間は11月8日までで、小林可夢偉、角田裕毅に山本尚貴、ジュリアーノ・アレジや野尻智紀など9名のドライバーがノミネートされている。受賞者は12月に行われるJAF表彰式にて発表されることになるという。

 新型コロナの感染拡大、感染予防対策でモータースポーツ界も甚大な被害を受けている最中だが、JAFを始めとした関係各所が国内レースの復興プラン、新たな取り組みを進めている。


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