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スーパーGT ニュース

投稿日: 2017.04.10 15:06
更新日: 2017.04.12 16:40

スーパーGT岡山でサクラ咲くLC500の圧倒的パフォーマンス。レクサス車両開発の背景

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スーパーGT | スーパーGT岡山でサクラ咲くLC500の圧倒的パフォーマンス。レクサス車両開発の背景

 参戦する6台が1〜6位独占という、圧倒的なパフォーマンスでスーパーGT第1戦岡山を制したGT500のレクサスLC500。ホンダ、ニッサンと合わせて3メーカーが同時に新車両を投入した中で、LC500はなぜここまで順調に開発を進めることができたのか。その理由をレクサス陣営のチーム関係者に聞いた。

「LC500はクルマのどこがいいかというより、とにかく欠点がない」と話すのは、スーパーGT開幕戦で2位を獲得したWAKO’S 4CR LC500の山田健二エンジニア。

「空力の規制でダウンフォースが減った今のレギュレーションだと、高速コーナーではメカニカルグリップが足りなくて動きがピーキーになる傾向があるけど、LC500は扱いやすくて、どこのサーキットでもセットアップのバランスが取りやすい。クルマとして悪いところがないというのが一番のポイントだと思います」と続ける。

 昨年からサーキットでテストを重ねたLC500はTRDとレクサス・チームのエンジニアと共に開発を進めてきたが、前車種のRC F、その前のSC430との開発とは明らかに違う点があった。それまでファクトリーでの開発、そしてサーキットでの現場検証の双方をTRDが担っていたが、今回のLC500はTRDは開発に専念し、チームのトラック・エンジニアが現場検証を行う完全分業で開発を進めてきたのだ。

 そのレクサス陣営の現場のまとめ役を、トムスの東條力エンジニアが担当。このオフ、他の5チームのトラック・エンジニアとともにLC500のサーキットで走行評価を行い、セットアップを詰めてきた。

その東條エンジニアは開幕戦の結果に「6台で独占できてすごくうれしい。レクサスのどこかが勝ってくれればうれしいと思っていたし、できれば上位を独占したいと思っていたし、その中でトムスが勝ってくれればいいかなと思っていた」と、自分のチームのリザルト以上に上位独占を喜ぶ。

 LC500開発のトラック・エンジニアとして、新車両の開発が上手く進められた一番の理由はどこにあったか。

「開発の段階からトラブルが出なかったことかな。コース上で止まっている時間がまったくなかったので、多くの距離を走ることができたことが一番じゃないですかね」と東條エンジニア。

「やっぱり、クルマは走らないと分からないですからね。だいたいテストで新しいパーツを付けて、良いか悪いか評価するときにはパーツを外したり付け替えたり時間が掛かるけど、それが少なかった。悪いままでもどこが悪いか探したいから、そのサーキットで良くなかったものも別のサーキットで使ってみるという形で進めて、そこで逆に良かったものも他のサーキットへ持って行って、その発展型を別のサーキットに持って行っていくという作業を上手く進めることができたんです」と続ける。

■TRDとチーム、ドライバーの徹底した話し合い


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