このSUGO戦を皮切りに、いよいよ真夏の3連戦がスタートするスーパーGT。SUGOの戦いはご存じの方も多いと思うが、とにかく波乱含みで展開が読みづらい。その中でも、GT500クラスは序盤戦で苦しんだチームが主役となりそうな雰囲気だ。
6月に行われた事前のSUGO公式テストではWedsSport ADVAN LC500、フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R、そしてMOTUL MUGEN NSX-GTのヨコハマタイヤ勢がトップタイムを争う展開となり、このSUGOサーキットとの相性の良さを見せた。
MOTUL NSX-GTの中嶋大祐も「リヤのトラクションもよく、フロントの回頭性もよくて、相反するように思えますがヨコハマタイヤはこのSUGOとの相性がいい。予選で2列目以内に入ることができれば、優勝を狙える展開になる」と、今週末に手応えを感じている。
WedsSport ADVAN LC500の坂東正敬監督も「晴れればチャンスがある」と言うようにヨコハマ勢はドライでは主役になりそう。WedsSportで言えば、カテゴリーは異なるが国本雄資が先日のスーパーフォーミュラでトップを独走しながらサスペンショントラブルでリタイアと、悔しい出来事があったばかり。
その国本は「そりゃあ、レース後は悔しかったですけど、僕は寝たら忘れるタイプなので(笑)。スーパーフォーミュラのことは引きずることなく、いつもどおりにここに来ています。SUGOテストはWECがあったので走っていませんが鈴鹿と富士のテストでは走っているので、テストでの好調をキープできていれば、そこからのプラスαもあるのでチャンスがあると思います。ただ、天候が不安定になりそうで難しいレースになりそうですね」と今週末の展望を話す。
国本が話すように、今週末は雨の予報も出ており、さらにはドライになった場合も6月のテストの時より20度近く温度が高くなっていることもあり、どのチームにとっても厳しい戦いになりそうだ。
ヨコハマ勢以外の有力候補としては、ARTA NSX-GT、KEIHIN NSX-GT、DENSO KOBELCO SARD LC500が挙げられる。その中でも、ARTAは前回のオートポリスでスタート前のウォームアップでトラブルが発生し、ピットレーンスタートからの巻き返しも、GT300との接触でリタイアとなってしまっただけに、このSUGOに懸ける思いは強い。