レースは不測の事態、想定外の連続だ。特に2クラスが混合でレースを行うスーパーGTでは、トラブルやクラッシュなど、アクシデントが絶えない。傷ついたクルマを、夜を徹して修復するメカニック、その横で頭を抱えながらソロバンをはじくチームオーナー……。そんな苦労を重ねたチームを、オートスポーツwebナビゲーターの水瀬きいが励ましつつ、その大変さを数字を目安に紹介します。
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サリュー!
オートスポーツwebナビゲーターの水瀬きいです☆ 今回は、第2戦でも取材した新企画、その名も『前戦で苦労したと思われるチームのお話を聞きつつエールを送るぞぉ☆』です!(編注:重ねて言いますが『【水瀬きいチーム激励連載】クラッシュとアクシデントの代償』が正式タイトルになります)
■INGING & Arnage Racingの場合
今回は、第3戦オートポリスから、第4戦SUGOまでの間に行われたテストで、クルマがお怪我にあってしまったチームの方々に突撃します。まずは、今季第1戦岡山と第3戦オートポリスで、ヒジョーに不運なクラッシュに遭ってしまった、INGING & Arnage Racingです。伊藤宗治チーム監督兼エンジニア、新田守男選手がいらっしゃったので、話を向けてみると……。
「もう、せっかく忘れてきてたのに〜! ココに聞きに来るかぁ!?」
まあまあ新田選手、そんなに怒らないでください(汗)。伊藤監督によれば、「第1戦岡山でクラッシュした車両は、今は寝てる(置いてある)。で、第3戦でクラッシュしたのは、右リヤのタイヤまわり。そんなに壊れていないけど、損害は1本(1,000万円)くらいですかね」
ふむむ。フェラーリだからなのか、修理費用もお高めです。ちなみに、今の車両は同じ三重を拠点としているARN RACINGにあった個体だそうです。
「でも、現実的には寝ているクルマもいたし、みんなの協力も得ながら直すことができた。でも、素でそのまま直すとなると、やはり1,000万円くらいかな」
ちなみに新田選手、SUGO公式テストでは無事に走行を終えたのですが、テスト終了後にサーキットを出ようと別チームのトラックの後についてレンタカーで走っていたところ、トラックがバックしてきてあやうくぶつかりそうになったそうな。
「『ココでクラッシュするかぁ!?』って。その後もめちゃ慎重に帰ったよ。今回(第4戦SUGO)もなるべく乗らない(苦笑)。無事終えて帰ろうってね」
では、きいからの励ましを。SUGOのマモノに打ち勝ってください☆
「打ち勝てるか! マモノいないところでマモノに遭っちゃったんだから。怖いんだからね!」
ひ〜。怒らないで〜(泣)。でもそんな新田選手&INGING & Arnage Racingですが、第4戦はなんと2位表彰台! 伊藤監督も「今まで運が悪かったんだから、その分のツケがちゃんと返ってきたってことでしょう」と笑顔。「励まし、効いたかもしれないね!」とレース後ありがたいお言葉をいただきました〜!