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スーパーGT ニュース

投稿日: 2018.04.06 18:23
更新日: 2018.04.06 18:48

エンジンウォーズ過熱で緊張感高まるスーパーGT500クラス。開幕前日の手応えと低気温での自信

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スーパーGT | エンジンウォーズ過熱で緊張感高まるスーパーGT500クラス。開幕前日の手応えと低気温での自信

 いよいよ、今週末に開幕するスーパーGT2018年シーズン。GT500クラスは昨年、開幕戦の岡山国際サーキットではレクサスLC500が表彰台を独占するだけでなく、参戦している6台でトップ6を占めるという、圧倒的なパフォーマンスでその後の序盤戦を席巻し、その開幕戦を制したKeePer TOM’S LC500が年間チャンピオンに輝いた。果たして今年はどのような勢力図になるのか。ウエイトハンデが全車0kgとなるこの開幕戦で、各車各メーカーのパフォーマンスが明らかになる。

 今年に入ってからのマレーシアのセパンから鈴鹿、岡山、富士、もてぎで開催されたオフテストで目立ったのは、3メーカー/15台のタイムが拮抗していることと、トラブルの多さだ。

 把握しているところでは、初めて全車が揃った岡山公式テストで19号車のWedsSport ADVAN LC500、その後の富士テストでは24号車フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R、39号車DENSO KOBELCO SARD LC500、そして23号車MOTUL AUTECH GT-Rにエンジントラブルが起きてしまった。

 その発端となっているとされるのが、近年のF1で主流となっているエンジン点火の急速燃焼技術であるプレチャンバー(副燃焼室)だ。このプレチャンバーをホンダがスーパーGT/スーパーフォーミュラに昨年導入したとみられており、そのホンダに追いつけ追い越せでレクサス、ニッサン陣営もエンジン開発を急いでいると考えられている。その開発が過熱している証左として、昨年まではあまり見られなかったエンジントラブルがオフテストで頻出したと推測されるのだ。

 3メーカーともこのプレチャンバーに関しての明言はなく、推測で考えるしかない状況ではあるが、口を閉ざすこと自体がすでに現在のGT500の開発のキモとなっていることの裏返しとも言える。

 ただ、オフテストでエンジントラブルが起きたメーカー/チームも、新しいエンジンのライフの確認のために敢えて限界付近までエンジンを回したという見方もあり、むしろ「ホンダ陣営の方が実戦でエンジンの限界を把握できていないのではないか」という声も聞こえている。

 いずれにしても、エンジンの開発競争が特に今年、過熱してきていることは間違いなく、そのメーカー間の緊張感が僅差のタイム差と相まって、昨年以上にドライバー/チームに大きなプレッシャーとなっている状況だ。

 下馬評ではいち早くプレチャンバー技術を投入したとみられるホンダのエンジンパフォーマンスに一日の長があると見られ、ホンダNSX-GTは昨年から大きくパフォーマンスを上げていることは3者とも認める。


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