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スーパーGT ニュース

投稿日: 2018.05.01 14:30

山本、平川、クインタレッリが語る2018年のGT500。「クルマ自体の速さに違いはない」

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スーパーGT | 山本、平川、クインタレッリが語る2018年のGT500。「クルマ自体の速さに違いはない」

 NSX-GT勢のワン・ツーで終わった2018年のスーパーGT開幕戦。その数日後、都内某所にレクサス代表の平川亮、ニッサン代表のロニー・クインタッレッリ、ホンダ代表の山本尚貴が集まり、第1戦岡山と今シーズンのスーパーGT500クラスについて語りあった。

※ ※ ※ ※ ※ ※ 

──開幕前の公式テストの時点から3メーカーのパフォーマンスが非常に接近していると感じられましたが、ライバルとの力関係をどう見ていますか?
山本:
岡山だけを見たら、ホンダが頭ひとつ抜けていたかなと。レクサスは去年からどこに行っても安定して速かったから、仮にそのままだったとしても充分速いんだろうなとは思っていましたけど、当然いろいろ開発してきたんだろうなと。ただ、傍から見ていると、とがったところを狙いすぎて、はまればすごく速いけど、ちょっとでも外れるとうまくいかなくなっちゃうのかな? という感じがしています。そういう意味では、ホンダは去年からの進化をとても感じますし、どのコンディションでも比較的速く走れているので、そこはいまのホンダの強みなんじゃないかなと思います。

平川:気温、サーキット、タイヤメーカーなどによっても違うので、どうなんでしょうね。レクサスのBS(ブリヂストンタイヤ)勢のなかでは、去年と違うタイヤの特性に苦労しているところと乗りこなしているところがあったり、今回の岡山のように寒かったらダメで、気温がバッチリ合えば戦える状況になったりということがある。そういった条件に合わせてきたところが速いのかなと。そういう細かいところなのかなと思います。クルマ自体の速さはメーカー間でそれほど違いはないと感じています。

──BSの新構造のタイヤは、フィーリングはどんな感じでしょうか?
平川:
今年は前後とも構造が変わり、リヤがかなり強くなった。セットアップでフロントを増やすようにしてもなかなか直らなくて、結果的にリヤを弱めるセットアップにしないと乗りにくくなってしまう感じですね。去年はちょっとオーバーステア気味だったのが、今年はアンダーステア気味。富士などではいいんですけど、鈴鹿や岡山といった、クルマが回ってほしいサーキットでは苦労するかもしれません。クルマのほうを根本的に変えないと、去年と同じセットでは走れない感じがしますが、なんとなく方向性は見えているので、問題はないと思います。

山本:いまの話を聞くと、レクサスが去年良かったところを活かしきれなくなっていて、逆にホンダにとっては去年抱えていた問題が今年の新構造に助けられて改善方向に進んできたことも、レクサスが今年ちょっと苦労して、ホンダがうまくいっていることにつながっているのかなと思います。僕たちは構造に関してはいいものが見つけられていますしね。サーキットによって変える可能性もありますが、それも見えつつあるので、ポジティブですね。

──今年のGT-Rについてはいかがですか?
ロニー:
とくに空力に力を入れて開発してきたので、乗りやすくなってきた。それは23号車だけの話ではなく、全体的にレベルが上がってきています。もちろん、ホンダやレクサスに比べて抜けているかと言えばそうではないけど、戦えるレベルになっていると思う。エンジンもベースがいいしね。ただ岡山では、NSXとのバトルのとき、立ち上がりの加速でちょっと負けていると感じた。1周目のアトウッドの立ち上がりで小暮選手と並んだので、バックストレートで抜けると思ったら抜けなかった。最高速では負けていないけど、加速ではもの足りないので、ドライバーとしては悔しいところです。

──というライバルの意見ですが、NSXとしてはエンジンで先行している感じはありますか?
山本:
車体ももちろんですが、とくに今年のエンジンは僕がGT500で戦うようになってから一番いいと思えるくらい、力を入れて開発を頑張ってくれました。全体的に下から力強さが増えている感じがあります。ドライバーとしては、欲深いので、「もっとください」と思っているんですけどね(笑)。研究所やレース部隊の体制が変わり、ドライバーの意見がより通りやすい環境が整ってきたということも非常に大きいですね。物を使って戦うスポーツなので、そういう変化が結果に反映されるまでに時間はかかりますが、それが効率良く現れ始めていますし、現場の空気もいいです。開幕戦でワンツーを獲れたことで、開発陣の方々にもいいモチベーションを与えることができたと思います。

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 ほかにも、クインタレッリの『ジャンプスタートの真相』や平川を襲ったトラブル、そしてやっぱり話題にあがる“時の人”ジェンソン・バトンのことまで、3人のトップドライバーが2018年のスーパーGTについてオモテからウラから語り合った座談会企画は、5月2日発売のautosport臨時増刊『2018スーパーGT公式ガイドブック』で、じっくりお読みいただけます!

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