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スーパーGT ニュース

投稿日: 2022.02.05 12:25
更新日: 2022.02.05 12:41

HOPPY team TSUCHIYAが2022年体制を発表。GRスープラ初年度のチームに野中誠太が加入

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スーパーGT | HOPPY team TSUCHIYAが2022年体制を発表。GRスープラ初年度のチームに野中誠太が加入

 チームのカーナンバーにちなんだ2月5日、スーパーGT GT300クラスに参戦するHOPPY team TSUCHIYAは、2022年の参戦体制を発表した。自社製作のトヨタGRスープラにスイッチする2022年は、新たに松井孝允のパートナーに、2021年のFIA-F4王者である野中誠太が加入することになった。

■経験“ゼロ”が“イチ”になることがどれだけ大きな財産になるか

 チームを創設した土屋春雄前代表が2021年4月に亡くなった後、2022年に向けて新たに自社でGRスープラ製作を決断したHOPPY team TSUCHIYA。今回製作される車両は、土屋春雄がいない『つちやエンジニアリング』として、初めての車両となる。車両全体をデザインすることは今回のマシンが初めてという木野竜之介エンジニアが設計を担当し、誰も「レーシングカーを製作して走らせた」という経験、実績がないメンバーが担当して製作を進めている。

 しかし、土屋武士代表は「これまでチームのテーマである『若い職人を育てる』ことを一貫してスーパーGTに参戦してきました。この『車両製作』という絶好のチャンスを逃すことは我々には考えられませんでした。当然経験のないことですからリスクは大きくありますが、経験“ゼロ”が“イチ”になることが、どれだけ大きな財産になるかと考えるとワクワクが止まりません」と綴る。

「木野竜之介というレーシングカーデザイナーが誕生することになりますし、若いメカたちがクルマを作って走らせることの技術的な成長は計り知れないものだと思います。もちろん不安もありますが、そこは父が背中を押してくれました。というよりも、やらないと怒っていたでしょう(笑)」

 迎える2022年、チームの大黒柱のひとりに成長した松井のパートナーとして、新たにスーパーGTではルーキーとなる野中を迎えることになった。2021年にFIA-F4のチャンピオンを獲得し、同時に全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権も経験。ダウンフォースがある車両での実績を積んでいる。

「誠太はトヨタのスクールで見てきましたし、昨年のF4レースでは終盤に大きく成長をしてくれたことがこの起用のいちばんの理由です。孝允も貪欲に走りを追求していますし、安心してクルマを任せられる存在になってきたので、若い勢いのある誠太とのコンビも非常に楽しみです」と土屋代表。

「いろいろな新しい風が吹き込んでいる新生つちやエンジニアリングですが、やることはこれまでと変わらず、ひとつひとつていねいに、やるべきことをやっていきます。このような挑戦をさせていただけることに感謝し、仲間との冒険を思いっきり楽しんでいきたいと思っています。皆さまの期待に応えられるよう、しっかりと準備していきますので、応援のほどよろしくお願い致します!」

すでに完成しているGRスープラのロールケージと土屋武士代表。これから完成までどんなドラマが待ち受けるか。
GRスープラのロールケージと土屋武士代表

■「毎大会着実に成長していきたい」と新加入の野中

 このHOPPY team TSUCHIYAの挑戦を今年もサポートするホッピービバレッジの石渡美奈社長は「昨年はつちやエンジニアリング50周年という大きく大切な節目に、創業者であり、音楽の世界の言葉を使うならば“マエストロ”であった巨匠、土屋春雄さまをお送りするという大変大きなことを、ご子息であり跡取りでいらっしゃる土屋武士監督のおそばで、経験させていただきました。敬愛してやまない父であり師匠を見送った武士監督に、沢山の方がお心を寄せてくださったと伺っております。真にありがとうございました」と語った。

「おかげさまで皆さまのお心に支えていただきその想いにお応えすべく、大きな流れの中より、我らが土屋監督は、つちやエンジニアリング二代目としての使命を見事に見つけ出されたようです。 2022年シーズンのつちやエンジニアリングは、50年の叡智と伝統の技に若き感性を融合させた“つちやエンジニアリングならでは”の新車両にて、若きホープである野中誠太ドライバーを迎え、スーパーGTに参戦いたします。このプロセスがまた、50年を経て、100年、200年と続くつちやエンジニアリングの新たなる扉を開くことは確実です」

「応援団の皆さまからいただくかけがえのないお心や想いに、心からの感謝を捧げながら、2022年もともにドキドキワクワクの冒険物語を紡いでいけますことが、楽しみでなりません」

「つちやエンジニアリング*ホッピービバレッジ*仲間*応援団の皆様=唯一無二のHOPPY team TSUCHIYA──その可能性は無限大です。 どうか2022年も倍旧のご支援、ご声援を賜りますよう、衷心より厚くお願い申し上げます」

 そんな期待を背負い戦うエースの松井は「今シーズンもHOPPY team TSUCHIYAのドライバーとして戦えることうれしく思います! また新たな車『GRスープラ』で走れることも大変うれしく、気が引き締まる思いです。車両をいちから作って戦うということで今までにない経験となります。携わった皆さまの想いとともに走ります!」と意気込みを語った。

「今シーズンはパートナーが若手の野中誠太選手となり、お互いに切磋琢磨しながらチームを引っ張っていくドライバーとして新たに戦います。応援宜しくお願い致します」

 またスーパーGTにデビューする野中は「今シーズンからつちやエンジニアリングからGT300に参戦させていただくことになりました。まずはこのチャンスを作っていただいた土屋さん、そして関係者の皆さまには大変感謝しております。ルーキーイヤーとなりますが、松井選手やチームの皆さんから沢山のことを学び、毎大会着実に成長していきたいと思います。応援宜しくお願い致します」と語った。

 伝統を紡ぎつつ、新たな風が吹きつつある新生HOPPY team TSUCHIYA。これから開幕へ、急ピッチで準備が進められていくことになりそうだ。

HOPPY team TSUCHIYA 2022年スーパーGT参戦体制

チームオーナー(監督兼テクニカルディレクター):土屋武士
チームオーナー:石渡美奈(ホッピービバレッジ株式会社 代表取締役社長)
ドライバー:松井孝允/野中誠太
エンジニア:木野竜之介
チーム名:HOPPY team TSUCHIYA
エントリー車両名:HOPPY GR Supra GT(仮)
カーナンバー:25
メンテナンスガレージ:つちやエンジニアリング
パートナー:ホッピービバレッジ株式会社
タイヤメーカー:横浜ゴム


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