今週末、オーストラリアのフィリップアイランドサーキットでMotoGP第16戦オーストラリアGPが開催される。
フィリップアイランドはメルボルンの南東約200㎞に位置するフィリップ島にあり、目の前には海が広がるサーキット。1周4.448kmのコースは、約900mのメインストレートと右コーナー5、左コーナー7の中高速レイアウトのテクニカルコースで、MotoGPクラスでは1周のアベレージスピードが約180㎞/hとグランプリ開催コース中、最速のコース。昨年、アンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)が348.0km/hのトップスピードを記録している。
フィリップアイランドは、雲の動きと天候の変化が早いことでも知られており、海に面していることから、風が強いことが多く、ライダーにとっては厳しいコンディションのコースでもある。オーストラリアは南半球に位置するため、現在の季節は春。例年、この時期のレースは気温が低く、雨が降ることも多い。また、海に面していることもあり、コース上に飛来した海鳥と走行中のライダーが衝突することもある。
昨年のMotoGPクラスではマルク・マルケス(ホンダ)が優勝、2位にホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)、3位にアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)が入賞した。
レース序盤をリードしたのはロレンソだったが、マルケスはイアンノーネ、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)との2番手争いのバトルを制して、最終ラップにロレンソに追いつき、逆転で勝利を手にした。ロッシは3番手につけていたが、イアンノーネが最終ラップにロッシを交わして表彰台を獲得。チャンピオンを争っていたランキングトップのロッシとランキング2位のポイント差が4ポイント縮まることになった。
ところが、レース後、ロッシがマルケスが意図的にレースをコントロールし、チャンピオン争いでロレンソが有利になるようなレース展開に持ち込んだのでは、という疑問を呈する。そして、これが続くマレーシアGPでのセパンクラッシュの伏線となった。
Moto2クラスではアレックス・リンス(カレックス)が優勝、Moto3クラスではミゲール・オリベイラ(KTM)が優勝した。