マクラーレン・オートモーティブは5月18日、社内パーソナライゼーション部門であるマクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)が、提携するガルフ・オイルの伝統的なカラースキームを用いたリバリーをペイントした『マクラーレン720S』を製作したことを発表した。
かつてタッグを組んだイギリスのラグジュアリー・スポーツカーメーカーであるマクラーレンとガルフは、昨年夏に戦略的パートナーとして公式にパートナーシップを再締結。今回公開されたガルフカラーの車両は、両社のパートナーシップ復活を記念して作られたものだ。
マクラーレンとガルフは1968年から73年にかけて最初の提携を結び、F1とアメリカのCan-Amシリーズに参戦した。その後、1990年代にふたたびパートナーシップが実現するとGTCコンペティション・チームのマクラーレンF1 GTRによって1996年のBPRグローバル耐久選手権を制したほか、翌97年のル・マン24時間レースではGT1クラス優勝(総合2位)を果たすなどの活躍をみせている。
そして2020年ふたたび両ブランドが手を取り合い、ガルフがマクラーレン・オートモーティブの推奨潤滑油サプライヤーに。高性能エンジンに最適化されたガルフのオイルと燃料が全車両に搭載されることになった。また、マクラーレンF1は5月20~23日に開催されるF1伝統の1戦、モナコグランプリでガルフカラーのマクラーレンMCL35Mを走らせることをアナウンスしている。
そんななかで製作されたガルフ・リバリーの『720S』は、MSOとマクラーレンの塗装テクノロジー・パートナーであるアクゾノーベルによって試行錯誤が繰り返され、最終的に職人の手で20日かけてハンドペイントされたもの。MSOとガルフによる共同プロジェクトの集大成であり、完璧な色に配合されたペイントをメタリック塗装とソリッド塗装で施し、両ブランドのユニークなアイデンティティーが表現されたこの車両は、限られた顧客にのみ提供される予定だ。
また、この特別な720Sではブレーキキャリパーもガルフのソリッド・オレンジに彩られるほか、ビスポーク・インテリアにはブルーとオレンジのステッチが施され、ヘッドレストには刺繍で、ドアシルにはペイントでガルフのロゴがあしらわれる。