■第1回・第2回テストで見るパワーユニットの信頼性
◇メルセデス
テスト8日間の合計で2382周(3チーム)。メルセデスチーム単体では2018年1040周以上の1190周、昨年の雪に見舞われた1日分ロスを考慮すればほぼ同じ周回数となる。
5日目に油圧系に問題が出て、パワーユニット交換を行った。ウイリアムズが5日半しか走れず3チームの総周回数はマイナス188周。ちょっと気になるのはセクタースピード比較でフェラーリにやや及ばず、ドライバーもそれを認めていることだ。
◇フェラーリ
2790周(3チーム)。ワークスは997周、5日目に冷却システムと7日目に排気系などの不具合が発生。871周したハースにも同じ日に同じことが起きており、初日には燃圧トラブルも。
アルファロメオは、922周を走行し支障をきたす事案はなかったようだ。総体的にパワーユニットのドライバビリティ特性が良好に見え、ラインを外れても乱れないフェラーリ。
◇ルノー
1835周(2チーム)。レッドブルへの供給が解消されて昨年2177周よりは少ない。ルノーは、テスト2から新パワーユニットを投入。ヒュルケンベルグは「確かな進化を体感できる」とコメントした。トップスピードも伸び、新形式名“E―TECH19”は戦闘力を高めている。何度も言うが対ホンダに向け戦闘力を上げてきた。
◇ホンダ
1768周(2チーム)。2018年供給がトロロッソのみの822周から2倍を超える距離をカバー。想定外トラブルは皆無、初めての2チーム供給オペレーションもほぼ順調に進んだ。が、ガスリー2度クラッシュの影響でパワーユニット交換、レッドブルは3基を使用せざるを得なかった。
トロロッソは2基のパワーユニットを使い分け4352Km走行。年間3基ルール、1基×7戦の高いハードルに迫り、その消耗変化度など精査できたはず。これがパワーユニット参戦5シーズン目で飛躍する成果になるか。