フェラーリF1チームの代表を務めるマッティア・ビノットは、過去に、ここまで激しいレベルの競い合いをF1で見たことはないと語っている。
フェラーリはコンストラクターズとドライバーズ、両方の選手権を勝ち取るという高い望みを携えて2019年シーズンを迎えた。しかしシーズン序盤につまづきがあり、結果的には追い上げが不可能なほどのアドバンテージをメルセデスに与えることになった。
コンストラクターズ選手権ではメルセデスが739ポイントを獲得してシーズンを終えたのに対し、フェラーリの獲得ポイント数は504だった。15戦で勝利を収めたルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスと比較すると、シャルル・ルクレールとセバスチャン・ベッテルの勝利数は3に留まっている。
ルクレールの成績は、オーストリア、ドイツ、ブラジルGPで優勝してドライバーズ選手権3位につけたマックス・フェルスタッペンをも下回った。
こうした事柄は、現在のF1がどれほどの接戦になっているか、またごく小さなアドバンテージがすべてにおいて違いを生み出すことを証明していると、ビノットは言う。
「F1での戦いが今ほど熾烈だったことはないというのが、私の意見だ。チームとして、パフォーマンスを発揮するために必要なものはすべて手にしている」と、彼はフェラーリの公式マガジンで語っている。
「F1は複雑なマシンだ。1000馬力のエンジンを作るというだけでなく、ライバルよりも速く優れたものを、早い時期に作り上げなければならない」