「ここまでのいい流れを維持して、気持ちよく夏休みを迎えたい」
8月からの夏休みを前に、前半戦最後のレースとなる2021年F1第11戦ハンガリーGPに臨むホンダF1田辺豊治テクニカルディレクターは、そう抱負を語った。
ドライバー、コンストラクターズの両選手権で首位を維持しているレッドブル・ホンダだが、前戦イギリスGPではマックス・フェルスタッペンが1周目リタイア、セルジオ・ペレスもノーポイントに終わった。「気持ちよく」という言葉からは、このハンガリーで再び上昇気流に乗りたいという思いが感じられた。
田辺テクニカルディレクターは大事故に遭ったフェルスタッペンの無事を喜ぶと同時に、全損したマシンに搭載されていたパワーユニットも、「基本的には継続使用できそう」であることを公式に表明した。
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──全23戦が予定される2021年シーズン、今週末の第11戦ハンガリーGPが折り返しのレースとなります。
田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):2週間前のイギリスGP時は酷暑だったイギリスも、今回出てくるときには20度前後と、一気に夏が過ぎ去った感じでした。一方でハンガリーは、連日30度、35度の暑い週末になりそうです。
ただ天気予報はコロコロと変わっていて、暑いことは暑いのですが、日曜日は雨、いやすでに金曜日から雨など、少し読めない状況です。低速コースで高温ということで、冷却には厳しい週末になりそうです。
──前戦イギリスGPは、残念ながら結果が出せませんでした。
田辺TD:とにかくマックス(・フェルスタッペン)が、あれだけのクラッシュにもかかわらず大事にならなかったのは本当によかったです。多少アザは残っているとのことですが、幸い本人の身体は順調に回復しています。これが夏休み前、前半戦最後のレースでもあり、ここまでのよい流れをこの週末も維持して、気持ちよく夏休みを迎えたいと思っています。
──パワーユニットにも、ダメージはなかったのですか?
田辺TD:事故に遭ったパワーユニットは詳細確認をして、封印を破らずに済むパーツに関してはすべて新品に交換しました。基本的には継続使用ができそうです。金曜走行から使用し、最終判断をしようと思っています。