WTCR世界ツーリングカー・カップの併催イベントとして創設が予定されているフル電動ツーリングカー選手権『PureETCR(ピュアETCR)』の2020年プレシーズンも改訂版の日程がアナウンスされ、欧州域内を中心として新たに3つのデモンストレーション・ランと、1戦のパイロット・イベントが設定された。
新たに発表された改訂版カレンダーでは、こちらも当初は2020年度序盤戦にSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権やTCRデンマーク・シリーズとの併催が予定されていた、コペンハーゲンの市街地レース“Historic Grand Prix(ヒストリック・グランプリ)”の新日程となる10月9~11日の週末に、EVツーリングカー初のデモランが実施される。
当初のオリジナル版カレンダーでは、そのコペンハーゲン・ヒストリックGPを含み、7月9~12日に開催予定だったグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード(FoS)でのお披露目を皮切りに、WTCRのザルツブルクリンクと韓国のインジェ・スピーディウム、そして中国・広東国際サーキットでの全4戦が予定されていた。
しかし、その後に世界的な感染拡大を見せた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受け、すべてのカテゴリーがスケジュール変更を余儀なくされたことから、当初日程の維持は事実上不可能な状況となっていた。
加えて、クプラ・レーシング(セアト)や、ヒュンダイ、アルファロメオなど参戦を予定するマニュファクチャラー各社は、電動パワートレイン供給を予定するウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング(WAU)の本社があるイギリスへの渡航に際し、防疫対策上の措置として入国制限が課せられたことから訪問が認められず、車両製作に大きな支障が出る状況となっていた。
これを受け、PureETCRシリーズプロモーターのユーロスポーツ・イベントは、2020年のプロモーショナル・シーズンの実施を秋からの始動に延期することを決め、8月から10月にリスケジュールされたデンマーク・コペンハーゲンの市街地イベントでエキシビジョン・デビューを迎えることを決定した。