2021年6月の初年度開幕を控えるTCR規定車両をベースとしたフル電動ツーリングカー・シリーズ、Pure ETCR(ピュアETCR)の第2回合同テストがスペインのモーターランド・アラゴンで実施され、ヒュンダイに加えて『クプラe-Racer』が初参加。そのクプラ・レーシングはテスト終了後に初年度のドライバーラインアップを発表し、長年にわたり開発ドライバーを務めて来たジョルディ・ジェネとアンバサダーのマティアス・エクストロームに加え、WTCR世界ツーリングカー・カップで活躍するミケル・アズコナを起用するとアナウンスした。
昨年12月に実施された初の合同テストではヒュンダイ・ヴェロスターN ETCRのみの参加となっていたWSC主催の公式セッションに、スペイン・セアトの電動モデルが初めて姿を現した。
年明け1月末にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催されたデイトナ24時間の現地では、そのヒュンダイ・ヴェロスターN ETCRがデモランを披露していたが、そのマシンと同じくWilliams Advanced Engineering(ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング/WAE)製の電動コンポーネント・キットをインストールした『クプラe-Racer』が、ジェネのドライブで待望のトラックデビューを飾っている。
2日間のプログラムで走り出しを担当したジェネは「テストの初日を終え、メニューの進捗とマシンの感触にとても満足している」と手応えを口にした。
「これは非常に挑戦的なマシンだ。新しいパワートレインに新しいバッテリー、シャシーやタイヤなど、テストする項目が非常に多く、あらゆる作業に取り組む必要があった。やるべきことがたくさんあるが、それらの成果を最大限活用できることを願っている!」
一方、2度目のテスト参加となったヒュンダイ陣営は、デイトナでもドライブを担当したアウグスト・ファーフスに加え、新たに開発ドライバーに就任したジャン-カール・ベルネイも初めてETCRカーのステアリングを握った。