マッサ「フェラーリはKERSを使い続ける」

　イギリスGPでKERSを使用したのはフェラーリのみだったが、フェリペ・マッサは今シーズン中はKERSを使い続けるだろうと述べた。

　KERSはオーバーテイクやポジションの防御に有効ではあるが、その重量と開発コストによって、使いたがらないチームが多く、今年6チームが全く使用していない。フェラーリ、マクラーレン、ルノー、BMWは今季KERSを導入したが、次々と使用を取りやめ、前戦シルバーストンではついにマクラーレンも使用を見合わせた。

「シルバーストンの週末、KERSを使っていたのはフェラーリだけだった」とマッサはフェラーリの公式サイトにおいてコメントしている。
「僕らは（KERSを）使い続けるよ。僕らのマシンは（KERSの）搭載を踏まえてデザインされたんだ。たぶん今季中は今後も使い続けるだろう。KERSの開発にコストがかなりかかってしまい、僕らのマシンは十分な競争力を達成することができなかった。KERSは僕にもキミにもアドバンテージになっていて、特にレースのスタート時には役に立つ。でも、もしマシンの性能がもっとよくてフロントローからスタートできるようなら、KERSは必要なかったかもね。だって順位を上げる必要はないわけだから」
「シルバーストンに持ち込んだ新しいコンポーネントについて話すと、一部のライバルたちが大きく進歩しているのを見ると、僕らの開発は十分だったとはいえないかもしれない。僕らは今後もプッシュし続け、今後のレースにもできる限り大きな開発を導入していく必要がある。それができれば、マシンのパフォーマンスを100パーセント引き出せるかもしれないよ。もちろんマシンの改善は常に進めていくけれど、もしかすると今の僕らは、来年のマシンに対する作業を一番に考えるべきなのかもしれない。でもF60の開発をこれからも続けていく必要はある。翌年に持ち越される要素もたくさんあるだろうし、2010年の規則が今年と似たようなものになった場合は、今年のマシンが来年の新しいアイデアの役に立つかもしれない」