BMWザウバーは、使用が義務付けられない限り、今後KERSを使用しないとの決断を下したことを明らかにした。
KERSはオーバーテイクやポジションの防御に有効ではあるが、その重量と開発コストによって、使いたがらないチームが多く、今年6チームが全く使用していない。フェラーリ、マクラーレン、ルノー、BMWは今季KERSを導入したが、その中でもBMWは昨年からKERSの導入を強く推進する立場をとり、他に先駆けてテストを行っていた。しかし皮肉なことに、長身で体重の重いロバート・クビカはこのシステム投入には不利となり、F1.09の低迷もあって、チームはついにKERSの使用を取りやめることを決断した。
「義務化されない限りは、(KERSを)使用することはないだろう」とBMWモータースポーツディレクターのマリオ・タイセンが発言したと、BBCが伝えている。
「KERSに関するさまざまな方策、空力に関する方策を評価し、KERSを搭載せずに何ができるかを検討した。我々は空力面で大きく前進しているが、空力面を考えるとKERSを搭載することはできない。そのため我々は数日前に、今年KERSを使用しないことを決めた」
これで2009年にKERSを使用するチームは、フェラーリとマクラーレンのみになるとみられる。