レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

スーパーフォーミュラニュース

投稿日: 2010.03.26 00:00
更新日: 2018.02.15 18:57

Fニッポン富士公式テスト:天候不順の2日目は小暮がトップに


 全日本選手権フォーミュラ・ニッポンの第2回公式合同テスト2日目が26日、富士スピードウェイで開催され、小暮卓史(NAKAJIMA RACING)がトップタイムを記録した。前回の鈴鹿テスト同様に今回も走行時間の多くが雨に祟られることになり、各チーム各ドライバーとも不完全燃焼のまま、シーズンオフ最後となる公式合同テストを終えることになった。

 前日は走行を行わなかったPETRONAS TOM'Sのレギュラードライバーは今回、アンドレ・ロッテラーは6月に開催されるル・マン24時間のテスト参加のため、大嶋和也は5月に開催されるニュルブルクリンク24時間への参加資格を得るレース参加のため、今回の富士テストに登場せず。チームは彼らの代役として片岡龍也と国本雄資を起用した。

 午前9時から3時間の予定で始まったセッション早々に、前日から断続的に降り続いていた雨もようやく上がった。ただし、サーキット上空は依然として厚い雲に覆われており、相変わらずのウェットコンディション。冷たい風も吹き始めて気温/路面温度ともに低い中、各ドライバーはいずれもレインタイヤを履いての足慣らしに終始した。

 セッションが1時間を経過すると、レインタイヤを過熱させないよう水溜りをたどって走行するドライバーも散見されるようになった。とはいえ、陽が差さないために路面状態の好転はなかなか進まず、この時点でのトップタイムは小暮が記録した1分34秒914だった。

 セッションも残り30分を切ると、スリックタイヤを装着してコースインするドライバーが続々と現れ始めた。しかし、結局は小暮がレインタイヤで記録した先のタイムを上回る者はなかった。

 3時間の予定で始まる午後2時からのセッション直前には上空から霰や雨が降り注ぎ、ドライコンディションを期待していた関係者をがっかりさせた。セッション開始前にはそれも止んだが、コースは相変わらずのウェットコンディションで、コースインする車両はレインタイヤを装着して臨んだ。

 セッション開始から30分が経過すると井口卓人(DELIZEFOLLIE/CERUMO・INGING)が100Rでストップ、この日初めての赤旗が掲示された。車両の回収作業が終わってセッションが再開されると、雲の切れ間から薄日がサーキットに差し始めた。

 午後3時半すぎにはようやく、スリックタイヤでの走行でも問題ない状態にまで路面が改善した。ちなみにこのテストには、前回の鈴鹿の公式合同テストで暫定的に投入され、非公式のコースレコード樹立を後押ししたソフトスペックの中古スリックタイヤが持ち越しで1セットと、今季のおもだったレースで使用される予定のミディアムスペックの新品スリックタイヤが3セット投入された。

 小暮が午前のセッションで記録したベストタイムを最初に更新したのは、ミディアムスペックの新品スリックタイヤにいち早く履き替えた塚越広大(HFDP)。これを見てライバルも、ソフトスペックの中古スリックタイヤ、ミディアムスペックの新品タイヤへと履き替えて自己ベストを更新し始めた。セッションが残り1時間を切ると、長時間にわたるタイムアタック合戦が繰り広げられた。

 伊沢拓也(DANDELION)、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)、石浦宏明(Team LeMans)といったドライバーが上位争いを展開する中、最終的にトップタイムを記録したのはまたしても小暮で、2番手に0.370秒の大差をつける圧倒ぶりだった。

●ドライバーコメント
小暮卓史(NAKAJIMA RACING)
「最後はスリックタイヤでクルマの状態やセットの確認もできましたし、悪くないテストだったと思います。もう少しいいタイミングで新品タイヤを使う機会もありましたが、ドライビングでミスして逃してしまいました。ここまでずっとトップで来ていますし、開幕戦は悪くない流れのまま迎えられます」

伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)
「路面は乾ききっていない状態だったので攻めきれないところもありましたが、今回のタイムはよかったと思います。ただ、トップとは約0.4秒も離れていますから、そこをもっと詰めないと。ロイック(デュバル)のことはすごく意識しています。彼のよいところも参考に、より速さを突き詰めたいですね」

国本雄資(PETRONAS TOM'S)
「フォーミュラ・ニッポンには初めて乗りました。セッションの最初はウエットコンディションだったので怖いと思いましたが、慣れてくるととても楽しいと感じるようになりました。使った新品のスリックタイヤも1セットだけで、それでも10番手のタイムですから、この結果にはとても満足しています」

フォーミュラ・ニッポン第2回公式テスト(3/26) 富士スピードウェイ
天候:午前/曇り 午後/曇りrn路面:午前/ウエット 午後/ウエット&ドライ
PosNoDriverTeamEngineTimeLaps (AM/PM)n
132小暮卓史NAKAJIMA RACINGHonda1'25"06651/58n
22伊沢拓也DOCOMO DANDELIONHonda1'25"43634/49n
319J-P・デ・オリベイラTEAM IMPULToyota1'25"61347/41n
48石浦宏明Team LeMansToyota1'25"65064/43n
520平手晃平TEAM IMPULToyota1'25"76149/53n
631山本尚貴NAKAJIMA RACINGHonda1'26"03265/56n
710塚越広大HFDP RACINGHonda1'26"18758/30n
81L.デュバルDOCOMO DANDELIONHonda1'26"28941/52n
97K.コッツォリーノTeam LeMansToyota1'26"64852/80n
1037国本雄資PETRONAS TOM'SToyota1'27"01025/44n
11T立川祐路トヨタテストカーToyota1'27"26751/34n
1236片岡龍也PETRONAS TOM'SToyota1'27"32925/41n
1318平中克幸KCMGToyota1'27"41242/61n
1429井口卓人DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGINGToyota1'27"87058/59n
1516井出有治MOTUL TEAM 無限Honda1'29"41544/22