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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2019.10.28 12:48
更新日: 2019.10.28 12:49

WRC:トヨタ、1994年以来通算5回目のドライバーズタイトル獲得。トミ・マキネン、「歴史的な快挙」と喜び

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ラリー/WRC | WRC:トヨタ、1994年以来通算5回目のドライバーズタイトル獲得。トミ・マキネン、「歴史的な快挙」と喜び

 10月27日(日)に行われた2019年WRC世界ラリー選手権第13戦スペイン(ラリー・エスパーニャ)の競技最終日。3台のワークスマシンを投じるTOYOTA GAZOO Racing WRTでは、オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合2位表彰台を獲得、ボーナスポイントを獲得できるパワーステージのSS17も制し、自身初のドライバーズタイトルを獲得した。また、タナクとペアを組むマルティン・ヤルヴェオヤもコドライバーズチャンピオンに輝いている。

 WRC唯一のミックスサーフェス・イベントとして開催されているラリー・エスパーニャ。競技最終日はターマック(舗装路)を主体としたSS14~17が行われた。

 前日、前を走るダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)と3.1秒差の総合3番手につけていたタナクは、SS14でステージ3位、SS15~16でステージ2位を獲得。全ステージでソルドのほうが速かったため、その差を5.8秒として最終ステージのSS17へと臨んだ。

オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)

 そして全長20.72kmのSS17を最後の走者としてアタックしたタナクは、ステージ2位に3.6秒差、ソルドには6.1秒差をつける圧巻の走りでステージ優勝。ボーナスフルポイントとなる5ポイントを持ち帰るとともに、総合2位の座を奪ってみせた。

 この結果、ラリー・エスパーニャを制してランキング2位に浮上したティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)とのポイント差が36ポイントとなったため、タナクにとって初のWRCドライバーズチャンピオン獲得が確定した。

 トヨタドライバーのチャンピオン獲得は1994年以来通算5回目、2017年からのシリーズ復帰以降は初のこと。

 また2013年から続いてきたセバスチャン・オジエのシリーズ6連覇、2004年のセバスチャン・ローブから続いてきたフランス人ドライバーによるシリーズ連覇を止める結果となったほか、エストニア出身ドライバーで初のWRCチャンピオン誕生となった。

ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)
ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)

 チームメイトのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)は総合5位、クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)は総合29位でフィニッシュした。トヨタにとって連覇がかかるマニュファクチャラーズチャンピオン争いでは、首位ヒュンダイとの差を18ポイントとして、最終戦での逆転タイトル防衛に望みをつないでいる。

 タナクの走りをサービスパークで見守っていたチーム代表のトミ・マキネンは「歴史的な快挙だ。我々のチームから新たなる世界チャンピオンが誕生したのだからね」と新チャンピオン誕生を祝福した。

「チームの全員がオットとマルティンと共に、シーズンを通してハードワークを続けてきたが、素晴らしい結果によってその努力が報われた」

「この週末、オットには大きなプレッシャーがかかっていた。それがどのようなものなのか、同じような経験をした私には分かるが、一般的にはなかなか理解されないものだ」

「タイトル獲得のためにパワーステージでオットが見せた走りは、本当に素晴らしいものだった。また、彼が2位に入ったことはマニュファクチャラーチャンピオンシップ争いにおいても助けになる。オーストラリアではまだ逆転の可能性が残っているから、全力で戦いに臨むよ」

■新チャンピオンのタナク「いくつもの試練を乗り越えてきたから、ついにタイトルを獲得できて本当にうれしい」


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