5月22日、ポルトガルで行われているWRC世界ラリー選手権第4戦『ラリー・ポルトガル』のデイ2が行われた。この日のSS9~15を戦い抜いたTOYOTA GAZOO Racing WRTは、エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)が総合首位、セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合3位につけた一方、カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)は技術的な問題によりデイリタイアを喫している。
WRCポルトガルの競技2日目は、サービスパークの北東に広がるカブレイラ山脈を中心に、7本計165.16kmのステージで争われた。前日終了時に首位と6秒差の総合2番手につけたエバンスは、午前中に行われたSS9~11で3ステージ連続となるSS2番手タイムを記録した。
また、午後のループでは最初のSS12でベストタイムをマークすると、今大会最長となる全長37.92kmのSS14でも最速タイムを記録。このステージで総合トップを走っていたオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)がストップを喫したため、ウェールズ人ドライバーは総合首位に躍り出ることとなった。
そのエバンスと総合2番手につけるライバルとの差は、1日の最後に用意されたポルト市街地でのショートステージを経て、直前の16.4秒から10.7秒に縮小。その後方にはさらに大きなギャップが築かれていることから、一騎打ちの格好でラリーの最終日を戦っていくことになる。
「ラリーをリードする立場になり、とてもうれしいよ。全体的には非常に順調な1日だった」と語るのは、新しいラリーリーダーとなったエバンス。
「午前中は、最初に自分のリズムを掴むまでは少し苦労したけれど、その後はまあまあ良かったと思う。路面のコンディションはかなりタフだった。しかし、うまく乗り切ることができたよ」
デイ1では1番手スタートを担い、滑りやすい“ルーズグラベル”を掃き飛ばしながらの不利な走行を強いられたオジエは、1日をとおして勝田と総合4番手の座を激しく競いあうことになった。
7冠王者はデイ2オープニングのSS9で総合5番手から4番手に順位を上げるも、直後のSS10でハーフスピンを喫し、勝田に逆転を許す。しかし、午後のSS12ではふたたびオジエが先行。SS14でライバルが戦列を離れたことにより表彰台圏内の総合3番手となった。
チャンピオンとバトルを繰り広げた勝田は、オジエと1.5秒差の総合4番手で競技2日目を終えることに。この同門対決、かつ表彰台を懸けた争いはデイ3でも続くことになりそうだ。