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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2022.03.08 17:12
更新日: 2022.03.08 17:22

全日本ラリーがJN1クラスに性能調整を導入へ。順位に基づく重量加減、2022年から採用

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ラリー/WRC | 全日本ラリーがJN1クラスに性能調整を導入へ。順位に基づく重量加減、2022年から採用

 JAF日本自動車連盟は3月2日、前年度版から改定された『2022年全日本ラリー選手権統一規則』を公示した。この中にある第2条「参加車両」の項において、今シーズンよりJN1クラスに性能調整が行われることが明記されている。

 JN1クラスはJRC全日本ラリー選手権の最高峰カテゴリーとして設定され、スバルWRX STIやトヨタGRヤリスなどの4輪駆動ハイパフォーマンスモデルに加え、FIA規定のR5車両であるシュコダ・ファビアR5やシトロエンC3 R5などが参加するクラスだ。2021年シーズンは、この年JN1にステップアップしたTOYOTA GAZOO Racingが同クラスに投入した、トヨタGRヤリスGR4ラリーが年間4勝を挙げ、後半戦に4連勝を飾った勝田範彦が自身9度目となるシリーズチャンピオンを獲得している。

 そんなシリーズ最高峰カテゴリーにおいて、2022年は性能調整が行われることになった。調整方法はいわゆる“サクセス・バラスト”方式で、前戦の着順に応じたバラストを当該ラウンドにおいて車両に搭載、もしくは降ろすことで参加車両のパフォーマンスの増減を図る。

 具体的には、前戦優勝したドライバーは次戦30kgのバラストを積み、2位の選手の車両には20kg、3位ならば10kgが加算される。反対に表彰台を逃したドライバーはバラストを降ろすことができ、例えばクラス6位となったドライバーは車両最低重量を下回らない範囲で、前戦の総重量から30kg軽い状態で次戦に臨むことができる。バラストの加減条件は下記表のとおりだ。

 なお、調整値にある重量はバラストの取り付け係る工具類の重量も含むことが第2条2項1号に記されている。また、同4号においては重量調整の上限を50kgとすること、下限は当該車両の最低重量までとすることが明記された。

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■2022年全日本ラリー選手権統一規則(抜粋)
第2章 競技参加に関する基準規則
第2条 参加車両
1)当該年の日本ラリー選手権規定第7条に従う。
なお、RRN車両を除くFIA公認車両のうち、ラリー競技開催規定細則:スペシャルステージラリー開催規定第5条1.2)(2)に基づき全日本ラリー選手権に出場する車両は、現在有効なFIA公認車両であり且つ当該年のFIA国際モータースポーツ競技規則付則J項第251条1.1 Categories and groups に示す Category 1・Groups R(Rally5/Rally4/Rally3/Rally2) のそれぞれに適用される規定に準拠した車両であること。

2)日本ラリー選手権規定第8条に基づくクラス1(JN-1)の性能調整
(1)前戦のクラス順位により、当該ドライバーの次戦参加車両に対し下記の表による重量調整を行う。なお下記重量には、取り付けのための工具等を含むものとする。

順位 1位 2位 3位 4位 5位 6位以下
加減重量 +30kg +20kg +10kg -10kg -20kg -30kg

(2)重量加算はバラストの取り付けにより行う。バラストの取り付けは安全性に十分考慮し、その取り付け方法は当該年のJAF国内競技車両規則第1編レース車両規定第3章3.3)に従うものとする。

(3)重量調整はJAF国内競技車両規則第2編ラリー車両規定第1章第9条に定める最低重量、または同最低重量に上記(1)による重量調整後の車両重量に行うものとする。なお、RRNを除くFIA公認車両の最低重量は当該年のFIA国際モータースポーツ競技規則付則J項に夫々定められた車両重量値とする。ただし、グループNとして公認された車両については公認書に記載された車両重量とする。

(4)重量加算はその上限を50kgとする。また、重量減算の下限は上記(3)に基づく当該車両の最低重量までとする。

2021年、9度目のシリーズチャンピオンを獲得した勝田範彦がドライブするトヨタGRヤリスGR4ラリー
2021年、9度目のシリーズチャンピオンを獲得した勝田範彦がドライブするトヨタGRヤリスGR4ラリー


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