WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTは、6月2日(木)から5日(日)にかけてイタリア、サルディニア島を舞台に争われる今季第5戦イタリアに、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組の計3台のトヨタGRヤリス・ラリー1で参戦する。
また、サテライトチームであるTOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションからは現在、ドライバー/コドライバー選手権で3番手につけている勝田貴元/アーロン・ジョンストン組が、引き続きトヨタGRヤリス・ラリー1で出場する予定だ。
2022年シーズン第5戦『ラリー・イタリア サルディニア』は、ロバンペラの3連勝で幕を閉じた前戦ポルトガルに続く今季2戦目のグラベル(未舗装路)イベントとして開催される。地中海に浮かぶサルディニア島を舞台とする同ラリーは、全体的にハイスピードのステージで構成されるが、道幅が狭いうえにコース脇に木々や大きな岩が迫るため、僅かなドライビングミスが命取りになる。
また、路面の表面は砂状の目の細かいグラベルに覆われており、これがタイヤのグリップ力を著しく低下させる。この状態は通常、ドライコンディションでラリーが行われる場合、出走順が早いドライバーたちにとっては不利に働く。つまり、前戦に続き出走順1番手となるロバンペラはもっとも不利な状態でラリーを開始することになる。
一方、ステージを再走するときには砂の下から硬い岩盤が露出し、同時に大きな石も多く出てくるため、タイヤとサスペンションにとって非常に厳しい路面に変化するのもサルディニアの特徴のひとつだ。さらに、この時期のサルディニア島は気温がかなり高くなることが多く、選手やクルマにとって非常に過酷なコンディションになることが予想される。
そんな次戦イタリアは、ラリーの拠点となるサービスパークが島の北西部にあるアルゲーロのシーフロントに戻るが、オープニングステージのSS1は2日(木)夜に、前回大会の拠点となったオルビアで行われる。
翌日以降、島の北部で本格的なグラベルラリーが行われ、3日(金)と4日(土)は各日計4本のステージを2回ずつ走行するスケジュールとなっている。最終日の5日(日)はアルゲーロ北側エリアの風光明媚なシーサイドステージが復活。“カーラ・フルミニ”と“サッサリ-アルジェンティエラ”というふたつステージを各2回走行する予定だ。
なお、最終ステージとなるSS21“サッサリ-アルジェンティエラ2”については、ステージトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスポイントが付与される“パワーステージ”となっている。週末に設定されたステージは全部で21本、合計距離は307.91kmだ。リエゾン(移動区間)を含む総走行距離は1303.38kmとなる。