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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2022.08.29 20:16
更新日: 2022.08.29 20:32

TGR WRCチャレンジプログラム2期生の欧州ラリー3戦目、クラス3位の大竹直生が初表彰台

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ラリー/WRC | TGR WRCチャレンジプログラム2期生の欧州ラリー3戦目、クラス3位の大竹直生が初表彰台

 8月27日、TOYOTA GAZOO Racing(TGR) WRCチャレンジプログラム2期生の大竹直生、小暮ひかる、山本雄紀の3選手が、フィンランド・ラリー選手権の一戦である『ラリー・ミッケリ』に参戦した。彼らにとって欧州ラリー3戦目となった同イベントでは、大竹がSM4クラス3位に入り初の表彰台を獲得。小暮が同6位、山本はマシントラブルによりリタイアとなっている。

 フィンランド・ラリー選手権の第6戦であるラリー・ミッケリは、同国南東部のミッケリを中心にワンデイで争われるグラベル(未舗装路)イベントだ。SSの数は全部で7つ、合計距離106.27kmでの戦いとなった。

 2週間前にフィンランドのラハティで開催された、バラオサ・エクスパート・ラリーで3位表彰台を獲得した山本/ミイカ・テイスコネン組は、このラリーでもオープニングのSS1でクラス4番手タイムを刻む好スタートを切った。しかし、SS3で燃料ポンプのトラブルが発生。この影響でリタイアを余儀なくされることになった。

 前戦ではその山本組に次ぐ4位となった大竹/マルコ・サルミネン組は、SS4終了時点でクラス3番手に順位を上げ、その後も安定した走りでポジションを守っていく。最終的にはクラス4番手のライバルに約20秒のギャップを築き見事3位でフィニッシュ。ヨーロッパで自身初となる表彰台を獲得した。

 小暮/トピ・ルフティネン組は序盤にブレーキの調子に悩まされたが、SS2の後のサービスで問題が解決された後はSS3でクラス4位のタイムを出すなど調子は上向きに。最終的にクラス6位でラリーを完走している。

マシントラブルによるリタイアを喫した山本雄紀/ミイカ・テイスコネン組(ルノー・クリオ・ラリー4) 2022ラリー・ミッケリ
マシントラブルによるリタイアを喫した山本雄紀/ミイカ・テイスコネン組(ルノー・クリオ・ラリー4) 2022ラリー・ミッケリ

 育成プログラムのチーフインストラクターを務めるミッコ・ヒルボネンは、「今回も全体として良いラリーだった。彼らはよくやった」と3人の挑戦を評価した。

「序盤でユウキ(山本雄紀)にテクニカルトラブルが発生したのは不運だった。彼は最初のステージからとても良いパフォーマンスを見せていたので、あのまま最後までスピードを保っていけるか見たかった」

「ヒカル(小暮ひかる)も最初トラブルを抱えたが、修復以降はスピードに乗ることができていた。ナオ(大竹直生)は終始安定した走りをし、3位に入ることができたのは素晴らしいことだ」

「今回のステージは高速でハイスピードコーナーが多く、非常にチャレンジングだった。ハイスピードコーナーをこなすにはペースノートに自信が必要だ。彼らがレッキを4回走った前回のラハティでのラリーに対して、今回は2度のレッキで作ったノートを信用することができるか興味深いところだったが、彼らはよくやったと思う」

「スピードも良かったし、大きなミスもなく、より自信を持つために自分のノートに必要なことをさらに学んだと思う。今回のラリーも成長に向けて良いステップとなった」

 TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラム2期生のラリー後コメントは以下のとおりだ。

■次のページへ:「ノートと自分を信じて走ることができました」と大竹

●山本雄紀(#32 ルノー・クリオ・ラリー4/リタイア)

「問題が起きるまではうまく行っていました。もちろん何人かのフィンランド人選手は自分たちより速かったですが、テストのときと変わらない、今の自分のレベルで走ることができていたと思います。リタイアせざるを得なかったのは残念でしたが、ラリーというスポーツには起こり得ることだと理解しています」

「今回は、早く終わってしまい、経験を積むことがあまりできませんでしたが、走れたステージではうまく行ったこともありましたし、今後自分が改善すべき点も見つけることができました。しっかり前を向いて、また次のラリーに集中します」

●大竹直生(#33 ルノー・クリオ・ラリー4/SM4クラス3位)

「今回の結果はとてもうれしく思っています。朝はペースがあまり良くありませんでしたが、徐々に上げていくことができました。多くのことを試しながら、良いリズムを見つけられたのは良かったです」

「今回のラリーで一番大変だったのは、前回のラハティでのラリーと違い、レッキ(試走)での走行が2度に限られていて、ひとつのSS以外は繰り返しのステージもなかったことです。ですが、ペースノートはかなりうまくいき、ノートと自分を信じて走ることができました。もちろんいくつかミスもしましたが、またそれらから多くを学べましたし、とても良い経験ができました」

●小暮ひかる(#34 ルノー・クリオ・ラリー4/SM4クラス6位)

「前回のフィンランドラリー選手権のときから改善ができたのは良かったですが、正直なところ、チームメイトと比べて自分のスピードに満足はしていません。朝はブレーキに問題があり多くのタイムを失いましたが、問題が解消されてからも速くは走れなかったと感じています」

「ステージは高速な上にツイスティで、レッキの際、ペースノートに記すべきコーナーの角度を判断するのが難しかったです。それが今回のラリーでのスピードに影響しました。ですが、少なくとも、大きな問題なくラリーを終えることができ、今後に向けての経験とデータを得ることができました」

SM4クラスで3位となった大竹直生/マルコ・サルミネン組(ルノー・クリオ・ラリー4) 2022ラリー・ミッケリ
SM4クラスで3位となった大竹直生/マルコ・サルミネン組(ルノー・クリオ・ラリー4) 2022ラリー・ミッケリ
クラス6位となった小暮ひかる/トピ・ルフティネン組(ルノー・クリオ・ラリー4) 2022ラリー・ミッケリ
クラス6位となった小暮ひかる/トピ・ルフティネン組(ルノー・クリオ・ラリー4) 2022ラリー・ミッケリ


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