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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2022.11.02 16:53
更新日: 2022.11.02 16:55

過去6年間で5回目の戴冠。“絶対王者”ヨハン・クリストファーソンが王座獲得/WorldRX第8-9戦

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ラリー/WRC | 過去6年間で5回目の戴冠。“絶対王者”ヨハン・クリストファーソンが王座獲得/WorldRX第8-9戦

 10月29~30日にスペインを代表するF1サーキット、バルセロナ特設トラックで争われた2022年WorldRX世界ラリークロス選手権第8-9戦は、ダブルヘッダーの土曜こそ2019年チャンピオンの意地を見せたティミー・ハンセン(ハンセン・ワールドRXチーム/プジョー208 RX1e)が今季初勝利を飾ったものの、続く日曜は一転。

 全者条件横並びの電動化初年度となる今季も、引き続き快進撃を続ける“絶対王者”ヨハン・クリストファーソン(KMS/フォルクスワーゲンRX1e)がキャリア通算34勝目を手にし、最終戦を残して過去6年間で5回目のドライバーズタイトル獲得を決めてみせた。

 前戦スパ・フランコルシャンの完全制圧で、ランキング首位のアドバンテージを41ポイントにまで伸ばし、自身のタイトルをグッと引き寄せていたクリストファーソンだが、そんな“絶対王者”に対して、土曜からライバル勢が奮起。

 プログレッションのヒートでは、ハンセン兄弟の長兄がカタルーニャ2勝と相性の良さを披露し、バックストレートのサイド・バイ・サイドではライバルを弾き飛ばす気迫を見せ、順当にファイナルのグリッドを確保した。

 同じく、北欧STCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権の強豪PWRレーシングを母体とするコンストラクション・イクイップメント・ディーラーチーム(CEディーラーチーム)から参戦のニクラス・グロンホルム(PWR RX1e)も、そのファイナルでスタートから首位を守ると、背後にティミーを従えて表彰台の頂点のみを目指した勝負を展開する。

 しかし、直後に反応を見せてジョーカーラップへ飛び込んだプジョーが、最終ラップでグロンホルムの首位PWRを追い詰めてリードを奪い、2019年王者ティミーがようやく待望の瞬間を迎えることとなった。

「ここに来て勝つことしか望んでいなかったが、ついにそれを達成できて素晴らしい気分だ。遅かれ早かれ実現することはわかっていたけど、僕とケビンはここまで決勝で何回、バトルや接触に巻き込まれたかわからないほどだ。でも、今日はすべてが適切なタイミングでまとまったね」と、安堵の言葉を残したティミー。

「とても幸せだし、チーム内のすべてのメンバーに感謝している。僕らはこのクルマと電動化プロジェクトに長い間取り組んできたし、ギャップを埋めるためアップデートを続けることに非常に集中していた。可能性を信じ続け、プッシュし続けてきたんだ。ついにWorldRX電化時代の表彰台最上段に立つことができ、新しいファイティング・レンジに入れたね!」

 最終コーナーでエラーを喫したグロンホルムが2位、KMSのルーキーであるグスタフ・ベリストローム(KMS/フォルクスワーゲンRX1e)が3位に続き、ターン1の接触に対する3秒ペナルティ加算により、クリストファーソンは5位に降格。戴冠はあと24時間おあずけの初日となった。

前戦でランキング首位のアドバンテージを41ポイントにまで伸ばし、自身のタイトルをグッと引き寄せていた“絶対王者”に対し、土曜からライバル勢が奮起を見せる
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トラブルやアクシデントなど、苦労続きだった電動化初年度で、ようやく初優勝を掴んだティミー・ハンセン(ハンセン・ワールドRXチーム/プジョー208 RX1e)
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RX2eに参戦のニック・ハイドフェルドは「完全に異なる世界を心から楽しんだ」との言葉どおり、今後のゲスト参戦も匂わせるほど競技に魅了された様子
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