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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2023.06.06 06:45
更新日: 2023.06.05 20:29

セバスチャン・ローブ×ランチア・デルタ! 往年の名カラー復刻で新時代へ/WorldRX開幕戦

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ラリー/WRC | セバスチャン・ローブ×ランチア・デルタ! 往年の名カラー復刻で新時代へ/WorldRX開幕戦

 ポルトガル・モンタリグレで6月3~4日に開幕を迎えた2023年のWorldRX世界ラリークロス選手権は、昨季最高峰クラスの電動化初年度でも“絶対王政”を継続した5冠王者ヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲンRX1e)率いるフォルクスワーゲン・ディーラーチーム・バウハウスに対し、WRC世界ラリー選手権9冠のレジェンドが、その対抗馬として復帰する注目の構図に。

 開幕直前のパドックでお披露目された2018年以来のフル参戦となるセバスチャン・ローブの愛機『Lancia Delta Evo-e RX(ランチア・デルタEvo-e RX)』は、かつてWRCで黄金時代を築いた1980年代後半から90年代を彷彿とさせる有名なストライプをまとって姿を現し、今季からの新規参入を高らかに宣言する幕開けとなった。

 フランス出身のフリースタイルスキー世界王者ゲラン・シシェリ率いるGCKモータースポーツが、新たに立ち上げたプロジェクト『スペシャル・ワン・レーシング』から参戦するローブは、もともと30年前にラリー界で覇権を誇った最強モデルを“レストモッド”した最新のデルタをドライブ。その新世代モデルには、このWorldRXで採用される技術規定に合致した電動化キットが組み込まれた。

 それゆえ「参戦カラーリングも同様にオールドスクールな装い」が採用され、世界中のファンが胸躍らせる『成功の代名詞』である輝かしいカラースキームが再現された。

「デルタを30年前と同様のカラーリングで競技にカムバックさせるというアイデアは、僕らにも非常に高いモチベーションをもたらしたよ」と語るのは、組織全体で2台目のシャシーを構築するのに「3カ月と2000時間を超える作業を費やした」というシシェリ。

「同時に僕らの肩には大きなプレッシャーが掛かっている。なぜなら、僕らはラリーの歴史でもっとも成功したクルマを体現しているからだ。この機会を逃すわけにはいかないし、クルマのデザインには徹底的にこだわった。でも競合他車に比べてショートホイールベースに仕立てたから、少しナーバスな面もある。サーキットによってはそれがメリットにもなるし、デメリットにもなるかもしれないね」と、自身もすでにWorldRXで出走41戦を経験するシシェリ。

 そして2016年から18年までのフル参戦を経て、約4年ぶりにWorldRX復帰を果たすローブは、まだチーム全体が学習曲線の初期段階にあり、チームメイトとは「慎重な楽観主義」を共有していると続ける。

ポルトガル・モンタリグレで6月3~4日に開幕を迎えた2023年のWorldRX世界ラリークロス選手権

2018年以来、約4年ぶりの復帰となるWRC世界ラリー選手権”9冠”のレジェンド、セバスチャン・ローブ

CE Dealer Team by Volvo Construction Equipmentのニクラス・グロンホルム(PWR RX1e)も、初日からローブとの勝負を楽しんだ

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